少しずつ春の装いになるとともにやってくるのが衣替え。
「クローゼット収納のお悩みとして多いのが、“あけた扉の影になる場所”と“高い場所”についてです」と語るのは、ライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。

このしまいづらい場所の収納術について、詳しく伺いました。

「取りづらい場所にはあまり使わないものを収納する」という大原則

洋服の収納についてのさまざまなお悩みのなかで、「使いづらい」「ものをつっ込んでしまってなにがあるのかわからない」「ものが落ちる」といった声が目立つのが、“あけた扉の影になる場所”と“高い場所”。

そのようなクローゼットの使いづらい場所をうまく活用する収納の仕方について

(1)両開きドアの場合
(2)片開きドアの場合
(3)奥行きがある場合

の3つの場合について、わが家を例に紹介したいと思います。

●(1)両開きドアの場合

両開きドアの場合
開いた扉の影になる部分には、普段あまり使わないものを
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高い場所は、手をめいいっぱい伸ばしたり踏み台を使ったりするような、出し入れが大変な場所。よく使うものの収納には不向きです。また、踏み台に乗っているときに、子どもが近くに来ると危ないですよね。

高い場所は普段使うことが少ないものが適している

そこで「オフシーズンの服」「おさがりの服」「子どもの思い出の品」「オフシーズンの寝具」など、普段使うことが少ないものが適していて、できれば軽いものの方がより安全です。

収納グッズは無印良品のソフトボックス、イケアのskubbシリーズ、100円ショップでも手に入る段ボールBOXなどが軽くていいでしょう。

左右の扉の影の部分にオフシーズンのアウターとおさがりの卒業式用の服を収納

また、扉を開いたときにできる左右の扉の影の部分。

右側には、オフシーズンのアウターとおさがりの卒業式用の服を収納しています。

畳むのには適していないので、上の棚ではなく扉の影でハンガーでかけることに。

旅行用のバッグ

左側には修学旅行などの旅行用のバッグをかけています。上の棚ではなく子どもの手が届く位置にすることで、少しでも自分で荷物の準備ができるような仕組みです。

同じ「使いづらい場所」でも、目的に応じて上の棚と扉の影とどちらが適するのか考えることがポイントです。

●(2)片開きドアの場合

片開きドアの場合

基本は両開きの場合と同じで、扉の影に近いほど使いづらくなるので、使用頻度がとくに少ないものを収納します。

扉の影に近い場所に使用頻度がとくに少ないものを収納

わが家では、めっきり行かなくなってしまった夫のスノーボード用品を収納しています。右側は冠婚葬祭用のスーツ。

スノーボードはショップのように壁に横向きにかけるのが歪まず理想的ですが、自宅ではなかなかそのような空間の余裕はないので、100円ショップで買ったネジつきフックを壁に取りつけ、チェーンをかけて転倒防止を施しています。

●(3)奥行きがある場合

奥行きがある場合

押入れをクローゼット化した奥行きのあるクローゼットの場合は、「前後に分けて使う」のがポイント(押入れの場合も同様)。

「前後に分けて使う」のがポイント

前後に強力つっぱり棒を取りつけ、奥にはオフシーズンの服といった普段使わないもの、手前にはオンシーズンの服をかけています。

奥にはカラーボックスのような小さい棚を置いて、オフシーズンのバッグや冠婚葬祭の小物、思い出の品などを収納してもいいでしょう。

以上、わが家の収納を例に紹介しましたが、どのタイプのクローゼットでも収納するものがどれくらい使うものなのかを考え、使いづらい場所にはあまり使わないものを収納するようにしてみて下さい。