コツコツやっているはずなのに、なかなか貯蓄できない…もしかしたらそれ、年間の支出を正しく把握していないのが原因かもしれません。
固定費や食費以外の、“急な出費”や“お金がかかるイベント”も年単位でチェックして備えれば、自然と貯まる仕組みができます。
ここではファイナンシャルプランナーの前野彩さん監修のもと、ESSE読者が実際に年間予算の把握にチャレンジ。驚きの結果も!
確実に貯めるためには、特別費の把握を!家計の支出を適正化しよう
「貯められない人の特徴は、漠然とお金を貯めようと思っていること。いつ、なんのために、いくら必要なのかを明確にすることで、貯蓄のモチベーションがアップします」と、前野さん。
貯める目標をしっかりと定めて、その家の年間の支出をしっかりと洗い出し、そのなかで、本当に必要なものと、それほどでもないもの、もう少し削れるものなど、細かくチェックしてみましょう。目標のためなら削れると思える項目も出てくるはずです。
さらに、月ごとにかかるイベント費用も、ボーナスを取りおく、積み立てておくなどの準備を。
「残ったお金で毎月の予算を組むと、ストレスなく貯まる家計に。やみくもに節約するのではなく、必要な貯蓄とイベント費用を確保すれば、残りは使っていいお金、という余裕も生まれますよ」
●貯まる家計になる3つのポイント
ポイント1:貯める目標を決める子どもの教育費や住宅購入費、老後資金といったことから、家族旅行費などのお楽しみまで、ライフイベントを書き出して。なんのために、いくら貯めたいのかを明確にすれば、貯蓄のモチベーションが高まります。
ポイント2:優先順位をつけるStep2で書き出した年間の家計支出を見直し、削れる部分はないかチェック。年1回の家族旅行は行きたいから、その代わり日々の外食費は抑えるなど、優先順位をつけて家計にメリハリをつけましょう。
ポイント3:予算は前もって確保する将来のための貯蓄だけでなく、交際費やレジャー費、車検代など、年間のイベントでかかるお金は、毎月積み立てるか、ボーナスで取りおき、前もって確保。すると、月々の収支に波がなくなり、管理がラクになります。
●予想外の支出の対策には
すべての画像を見る(全3枚)突然の出費は必ずあるもの。そんなときの最後のとりでが「封筒金庫」です。
封筒に1000円札で50枚程度のお金を入れ、臨時支出が出たときは、そこからお金を取り出します。使った理由と金額を書いておくようにしましょう。
●読者がやってみました!なんと40万円の赤字が
家計の収支を把握するには、すべて書き出してみるのがいちばん。ESSE読者のMさん(千葉県・43歳)が、実際にやってみました。
<Mさんのプロフィール>パート勤務。夫(45歳)、長男(15歳)、二男(12歳)、三男(5歳)の5人家族。手取り年収は約600万円
いざ書き出してみると、びっくり!
「レジャー費や子どもの入学金、夏季講習の費用や税金で年間およそ40万円も赤字が出てしまいました」(Mさん)
余れば貯金に回す予定だった収入が、実際は手元に残らないことが判明しました。
今年、子どもの高校と中学入学を控えているとはいえ、これ以外にも出費があることを考慮して見直しを決意。
「ボーナスは余計なことに使わず、そのまま子どもの学費にし、昨年から始めたパートはシフトを増やして扶養から外れてもしっかり稼ぐことを検討します」(Mさん)