年末にむけてものを整理したい時季。部屋をきれいに見せたいけれど、どの場所から片づけていいかわからない人も多いはず。そこで、50代60代の暮らしについて発信する、整理収納アドバイザー・原田さよさんに「部屋がスッキリ見える」順番を教えていただきました。

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狭いリビングをすっきり使いやすく。50代からの片づけ

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限られたスペースはすっきり見せたいですよね(※画像はイメージです)
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今日は、狭いLDK(リビング・ダイニング・キッチン)をすっきり使いやすくするため、50代で最初に取りかかった片づけの順番についてまとめてみます。なかでもリビングは片づけが難しい場所なので、リバウンドしないようじっくり進めていくのがおすすめです。

4LDKの建売り住宅のわが家。LDKは13畳ほどなので、戸建てのわりには狭いです。リフォームをする前は、カウンターキッチンで大きな壁もあったため、リビングにいてもダイニングにいても圧迫感があり居心地はあまりよくありませんでした。なにより、ものが多かったです。

(1)床置きの不用品を忘れずにゴミの日に出す

ものがとても多くてLDKの床の上にもたくさんあるような場合は、まず安全を優先し、床に置きっぱなしにしているものを捨てることからです。

私は慣れた場所でもつまづくようになってから、床置きしていた段ボールの束や雑誌の束を、忘れずに回収日に出していきました。生ゴミと違って置いておけるため、ついつい「もうちょっとたまってからでいいか」となっていたものです。資源ゴミ回収の頻度が低い地域なら、その日を忘れないようスマホのアラーム機能等を利用するのもいいと思います。

(2)目につきやすい高さにある“面”から片づける

テレビ台

部屋をスッキリ見せるには、まず、目につきやすい高さにある“面”にものが乗っていないようにすることが大切です。「目につきやすい面”」=「視線が行きやすい場所」。LDKでいえば、テーブルやテレビ台、キッチンカウンターなどの面がそうです。私は、そのうちでもいちばん目につきやすいテレビ台の上から片づけました。

ほかの場所が少しぐらい散らかっていても、視線が「目につきやすい“面“」に行くことで、周りへの意識をそらすことができます。目につきやすい“面“が整っていれば、部屋全体の印象をよく見せてくれる効果も期待できます。

ちなみに整理とは、複数あるもののうちから「不要」なものを取りのぞくことを言います。もし“面”の上でどれを取りのぞくか迷ったら、使用頻度を考えながら決めてみてください。

(3)“面”に乗せてしまいがちなものは、その近くに収納場所をつくる

次に片づけたのが、リビングからつながるダイニングテーブルの“面”です。食事をしたり、書き物をしたり、読書をしたり、宿題を見てやったり。家の中心となるダイニングテーブルは、どこのお宅でも大事な存在ではないでしょうか。

ダイニングテーブルの上にはものがないのが理想ですが、わが家は乗せてしまいがちなものがあります。そこで一度、それらをどの程度の割合で使っているか確かめてみました。すると、置き場所がテーブルの上でなくてもいいものが見つかりました。そういうものは、ダイニングテーブルのすぐ後ろに置いていたチェストの引き出しへ入れました。

これはリフォーム前のダイニングテーブルのチェスト。リフォーム後は、ダイニングに作ってもらった収納のなかにしまっています。現在ダイニングテーブルの上にあるのは、義母の薬などをいれた箱だけです
リフォーム前のダイニングテーブルのチェストの例。リフォーム後は、ダイニングにつくってもらった収納のなかにしまっています。現在ダイニングテーブルの上にあるのは、義母の薬などをいれた箱だけです

もし引き出しなど収納できる場所がなければ、お家にある空のケースなどをテーブルの上に置いて、その場所で使いたいものをひとまとめにするのもいいと思います。さらにものが増えないよう、それ専用に収納グッズを買うのは控えていただき、できるだけ家にあるものを利用して収納の工夫をしてみましょう。

<収納の位置を決める順番は…>

・家族それぞれが、普段LDKのどこによく座っているか観察する
・使っている場所の近くにする
・なにかをするとき使うものを、グループでまとめる
・使用頻度が高いものほど、使いやすい場所にする

リフォーム前、まだキッチンカウンターがあった頃の画像です

最後に私が片づけた“面”が、キッチンカウンターの上です。高さがちょうどよく、ついいろいろと置いてしまい、「でき上がった料理をここから出す」という役目を果たさなくなっていました。キッチンカウンターの“面”を少しずつ整理して、ものがほぼない状態を保てるようにしていったら、キッチンから見てもダイニングから見てもすっきりしただけでなく、キッチンカウンター本来の使い方ができるようになりました。

ちなみに、“面”の上にひとつだけ飾るものを置いていると、ほかのものを置きにくくなる効果があります。なにも落ちていない芝生の上に、ゴミを捨てにくいのと同じかもしれませんね。家族の反応も、根気よく待っているうちに変わり、すっきりした状態を保てるようになりました。