家族仲がよくても、お金持ちでなくても、相続のトラブルは起きてしまうもの。そんな「相続問題」を税理士の橘慶太さんがステップ別にわかりやすく解説。早めの準備がトラブル回避に! 今回は「相続税がかかるもの」について教えてもらいました。

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相続税がかかるものを知っておこう

相続の手続きをするとき、最初に必要になるのが亡くなった人の財産目録です。
「すべての遺産に相続税がかかるのではなく、課税の対象になるものと、ならないものがあります。財産の評価額がわからない場合は、税理士などのプロに相談しましょう」(税理士・橘慶太さん、以下同)

●相続税がかかるもの

かかるもの:お金 株券 家財一式 骨董品 借金 家 土地 宝石 生命保険(一部のみ免税される)

現金や預貯金、株式や投資信託などの投資商品、家や土地、生命保険、ゴルフ会員権、骨董品など。

「自動車は中古市場の売買価格が目安になるのが一般的です。テレビなどの家電製品も対象ですが、評価額5万円以下のものは『家財一式20万円』などとまとめられます」

●相続税がかからないもの

かからないもの:お墓 生命保険(一部のみ免税される)

お墓、仏壇、仏具、神棚など日常礼拝をしているものは、相続税の対象外に。

「生命保険の保険金や死亡退職金も、一部非課税になります」

【もめないポイント】土地の価格はネットでも簡単に調べられる

検討イラスト

国税庁のサイトで「路線価」(=道路ごとの値段)をチェック。

「土地の評価額は、路線価×面積で割り出せ、分譲マンションは、全体の評価額÷部屋の敷地権割合で算出可能です」

【もめないポイント】元気なうちに財産目録をつくろう

総資産の把握には手間がかかり、あとから漏れがわかるとトラブルの原因にも。「財産目録を生前につくっておくと、いざというときにあわてず、遺産分割もスムーズにできます」