床掃除に便利な掃除アイテム「フローリングワイパー」は、掃除機より手軽にホコリを除去することができる人気のお掃除アイテム。
普段なにげなく使用しているフローリングワイパーですが、ほんの少しのコツを意識し工夫を加えるだけで機能をアップさせることができます。掃除研究家でハウスキーピングコーディネーターのおそうじペコさんに聞きました。
よく使うフローリングワイパーだからこそ、改めて使い方を見直してみませんか?
●ポイント1:力を抜いて滑らせるように使う
フローリングワイパー用シートのほとんどは「繊維でからめとる」方式でホコリをキャッチします。モップやぞうきんのように力を入れて床に押し当ててしまうと、シートの繊維がつぶれて上手にからめとることができません。
ヘッド裏の形状に特徴のある商品もあります。中心に向かって盛り上がっているもの、凹凸がついているものなどさまざまで、ヘッド裏全面が使えるよう工夫されています。
力を入れると縁だけを使って集塵することになり、効率的ではありません。シートの繊維をつぶさないようにし、ヘッド裏の形状を意識して軽く滑らせるように使用するのがコツです。
使用後のシートをときどきチェックしてみしょう。左側画像のように縁に汚れが集中している場合は力を入れすぎています。
右側画像のようにシート全体に汚れが付着するのがちょうどいい力加減です。
●ポイント2:寝かせることで隙間も掃除できる
ワイパーを完全に寝かせると、掃除機では届かない数センチの高さの隙間に滑り込ませることができます(一般的なワイパーだとおよそ高さ3~4cm)。
ホコリは隙間に逃げ込みます。自分の家の家具のどの空間にフローリングワイパーを使用できるか覚えておくことで、上手に隙間掃除をすることができます。
●ポイント3:シートを上手に使う
シートを上手に使う上でおさえておきたいのは以下の2点。
(1)シートの仕事量を覚えておく汚れたシートを交換せずに使用すると、汚れが再付着して逆効果です。一般的なドライシートは1枚両面でおよそ70畳使用することができます。
70畳を部屋の広さ、廊下、階段、フロアなどに割り振り、1シートでどれくらい掃除できるのか把握し、適切な頻度で交換しましょう。
(2)シートの効果を底上げするコスパのよい大容量入りシートは気兼ねなく使える分、薄くて上手にホコリをからめとることができない場合があります。そこでひと工夫加えて効果を底上げします。
シートを2~3枚重ね、ヘッドとシートの間に気泡緩衝材(通称プチプチ)を挟みます。シートに厚みが出て、緩衝材の凸凹により床に密着しやすくなります。緩衝材の気泡部分を床面にするようにして挟むのがコツです。
●ポイント4:部屋の隅々まできれいに掃除するコツ
部屋の隅々までムラなく掃除をするためにおさえておきたいのは以下の3点。
(1)ワイパーをかける順路ランダムにワイパーをかけると、きれいにした床を汚れたスリッパで踏んでホコリを落としてしまうことになります。
部屋の奥から外へエリアごとに分け、綺麗にした床を踏まないよう後ろ歩きするようにかけていきます。床にペンキをぬっていくイメージです。
また、広い面のあとに、隙間をかけます。舞い上がったホコリは隙間に逃げるからです。
(2)家具の配置を考える動かせる家具はあらかじめ家具と壁との間に、ヘッドが入る幅に設置し直しておくとストレスなく狭い空間も掃除できます。小さいことですが、床掃除の時短にもつながるポイントです。
(3)シートの端も再利用シートを挟む端の部分は汚れていません。シートを捨てる前にこの部分を上に折り返し、スリッパの裏を拭き取ります。掃除後の床の上もきれいなスリッパで歩けます。
さまざまな種類のフローリングワイパーやシートが販売されていますが、どの商品にもそれぞれ使いやすい工夫が加えられています。
ここでご紹介した方法だけではなく、パッケージ裏に記載されている商品特徴や使い方を改めて読むと、意外なコツを発見できるかもしれません。マンネリ化しがちな床掃除も、上手にアイテムを使いこなすことでやりがいを感じることができますよ!