『東京の台所』をはじめ、日々のなかにある、かけがえのないものごとを温かな目線で綴るエッセイが人気の大平一枝さん(58歳)。50代の今、やめてラクになったことのひとつが、「理屈やこだわりでものを選ぶのをやめる」ことだと言います。詳しく教えてもらいました。

大平さん
大平一枝さん
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大平一枝さんがやめてラクになったこと

大平さんが焼くホットケーキは、いつもきれいなキツネ色。その秘密は、愛用のフライパンにありました。

●自分に合わない道具はストレスになる

「以前は一生ものと思って購入した鉄のフライパンを使っていましたが、せっかちで雑な私は焦がしてばかり。使うたびに落ち込んでいたんです」

そんなとき、取材で出会ったミニマリストの女性が使っていたのが、ごく普通のフッ素樹脂加工のフライパン。

「彼女の家にあるのは、厳選した一生使えるものばかり。そんな彼女が使いやすいからという理由で、フッ素樹脂加工のフライパンを短い単位で買い替えて使っていると聞き、目からウロコが落ちました。『それでいいんだ!』って。ストレスを感じながら使うより、自分が笑顔になれる方がいい。それ以来、フッ素樹脂加工のフライパンを愛用中。ホットケーキがきれいに焼けなくなったときが、買い替えどきです」

●「ありえない!」と思っていたビニールの床材で掃除がラクに

大平一枝

「床はフローリングじゃなきゃイヤ!」と思っていた大平さん。「でも思いきって台所の床をビニール製のクッションフロアにしたら、クレンザーでゴシゴシこすっても平気で、水をかけても大丈夫。ビニールなんてありえないと思っていましたが、こだわりを捨てたら選択肢が広がって、気軽に掃除ができるようになりました」

「生活のなかでしっくりこないな、モヤモヤするなと思うことに対して、『それ、本当に必要?』と疑うクセがついた」と言う大平さん。「迷ったときは、家族や自分が笑顔でいられるかを基準に考えます。すると、やめていいものが見えてくるんです。自分や家族が笑っていられたら、ハッピーに暮らせるんじゃないかと思っています」

50代以上の大人の暮らしを応援する『これからの暮らし by ESSE vol.05』(扶桑社刊)が発売中。巻頭特集は「50代、60代、70代のやめてラクになったこと」。大平さんのさらに詳しいインタビューを掲載しています。

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