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いくら備えておけばいいのか、老後資金について漠然とした不安を抱える人は多いもの。ここでは、「働かなくてもいい暮らし」を目標に生活費を無理なく抑え、趣味を満喫しながら暮らしている、48歳のトモさんの暮らしを紹介します。

48歳、ひとり暮らしのトモさんは、3年前にがんの手術をしたことを機に、老後資金を増やしたいと考えるように。『1か月15万円以下の心ゆたかなひとり暮らし』(扶桑社刊)では、トモさんの節約の工夫を紹介。同書の記事を抜粋し、トモさんのお金ヒストリーと、節約ルーティンを紹介します。

記事の初出は2023年5月。内容は取材時の状況です。

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トモさんが暮らすのは、3LDKのマンション。ひとり暮らしとしては、かなりゆとりがあります。「結婚していたときに、将来を考えて広い新築物件を選んだんです。離婚後、引っ越しも考えましたが、職場に近く、スーパーやドラッグストアなど徒歩圏内に必要なものがある便利さから、離れがたくて」

残りの住宅ローンを引き受けてひとりで返済することに。節約テクはその頃に身についたものです。「ローン完済後もそのとき身についた暮らしが抜けず、とくに予算立てしなくても毎月平均15万円以下で生活できています」

トモさん
トモさん
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また「50代で早期退職」という目標のため、老後資金を増やしたいことも節約生活の理由のひとつ。

「3年前にがんの手術をし、本当にしたいことだけやりたい気持ちが強くなりました。ずっと続けている家計簿のおかげで、年間200万円あれば十分暮らせるとわかったので、目標額も立てやすいんです。“働いてもいいし、働かなくてもいい”という理想の暮らしのためなので節約も苦になりません」

●トモさんのマネーヒストリー

■26歳の頃:転勤に伴い、家計簿をつけ始める

家計簿

赴任先に安く昼食を食べられる場所がなく、支出アップ。さらにスキューバダイビングなどお金のかかる趣味を始めたため、家計簿をつけて支出を管理。

■32歳の頃:結婚。社宅を出てアパートに引っ越し

結婚し、社宅を出て賃貸アパートに転居する。同じ市内に、現在住むマンションが建ったのを機に購入。夫と共有名義で住宅ローンを組む。

■36歳の頃:離婚。住宅ローン返済のため節約生活に

マンションのローンをすべて引き受け、返済のため節約生活に突入する。1人1台クルマが必須の土地でクルマを手放す、エアコンは使わない、美容室には行かない…など、周囲から驚かれる徹底ぶり。

■41歳の頃:住宅ローン完済。投資を始める

当初の予定よりも5年早く住宅ローンを完済。年に1回程度のペースで繰り上げ返済し、預金に回す余裕がなかったため、完済後は、老後資金のため預金と並行してマネー雑誌や書籍を参考にし、NISAで投資信託を始める。

■45歳の頃:がんが見つかり手術。回復後、キャンプが趣味に

キャンプ

健康診断で甲状腺がんが見つかり、2か月後に手術。がん保険の給付金を受け取る。体調の回復とともに、以前から興味があったソロキャンプに挑戦し、アウトドアの魅力に開眼。