どこになにが入っているのかがよくわかるラベリング。収納ボックスを統一しても、手に取りたいものが瞬時にわかって便利ですが、整えるまでには少々、時間と手間がかかります。
「だからこそ、本当に必要な場所を見極めて、ラベリングすることを考えてみてはどうでしょうか」
そう語るのは、片づけのプロフェッショナルであるライフオーガナイザーの森麻紀さんです。
本当に必要な場所の見極め方について教えてもらいました。
「ないと困る」場所だけにラベリングしましょう
すべての画像を見る(全9枚)たとえば、こちらのキッチンのつり戸棚。パッと見、ラベリングされているのは上段の中身の見えない缶収納だけ。
そのほかは透明の収納ケースで、なおかつ中身をグループ分けしてあるので、ラベリングの必要が私にはありません。ただ、夫が使いたいものが入っているのです。それは「ワインオープナー」。
夫が見てどこに入っているのかがわかればいいので、ケースの右上に小さく「ワインオープナー他」とだけラベリングをしています。中身を全部書き出す必要はなくて、その人に適した書き方でいいのです。もちろん、書かないと忘れる人は書いた方がいいのですが、すべてを書くことで、多すぎて見づらくなることも考えられます。
●絶対戻してほしい場所だけラベリング
ガスコンロ下の引き出しの内側にキッチンツールをかけています。わが家では、ときどき夫も料理やあと片づけをするのですが、ラベリングされていないと、どこになにをかけていいのかわかりません。
ラベリングは引き出しの底にします。引き出しをあけてキッチンツールを出し入れするときに、確実に目に入る場所だからです。こちらは向かって右側。
そして、左側…。こちら側にはなにもはっていません。
まず、左端の味噌こしは、色も用途も違うせいか、夫が置き場所を間違えたことはありません。そのほかの2つは、場所が入れ替わってもなにも困らないので、ラベリングはしていません。
先ほどの3つ(フライ返し・トング・アク取り)は、私がキッチンで1番効率的に調理ができる配置になっています。だから、この順番が変わると困るので、夫が戻し間違えないようにラベリングをしています。
●ラベリングは正面がいいとは限らない
わが家では、キッチンカウンターの上に食洗機を置いています。すぐ隣には食洗機用の液体洗剤があります。こちらも、持ったときにスムーズに洗剤を入れられる向きで置いているので、向きが反対になるとちょっと面倒なのです。見た目も全面真っ白のこちら側の方が好みというのもあります。
洗剤を間違えて、うしろ向きに置いてしまうと…
「うしろ」の文字が見えます。こちら側が正面でないことがわかります。もし、正面に「まえ」と書いた場合、間違えて後ろ向きに置いてしまったとしても、きっと気づかれません。内容物のラベリングではない場合、正面ではなく、うしろにすることで見た目もスッキリします。
●家族にお願いラベリング
番外編ですが、家族にお願いしたいことを書いておくのにもラベリングは役に立ちます。
フタをしっかり閉めない家族へ。
靴を何足も出しっぱなしにする家族へ。
口で言うより効果があることも…。効果が出てきたらラベリングを外してもいいのです。こちらもぜひ、お試しください。