ESSEでも大人気の、片づけコンサルタント、“こんまり”こと近藤麻理絵さん。今月から世界最大級の動画配信サイト、Netflixで番組が始まり、アメリカでは社会現象になるほどの反響を呼んでいます。
すべての画像を見る(全6枚)「ときめくものだけを残す」というこんまりさんのメソッドが、現地ではどのように受け入れられているのか、アメリカ在住のライター・オノエリカさんにレポートしてもらいました。
ウケているのには理由があった。こんまりメソッドはアメリカ人にとってメリットだらけ!
日本人の片づけコンサルタント・近藤麻理恵さんの番組『KonMari~人生がときめく片づけの魔法~(Tidying Up with Marie Kondo)』がNetflixで配信開始されるやいなや、大きな話題に。数年前から人気の彼女の著書もさらに注目され、今、全米でこんまり旋風が巻き起こっています。
話題沸騰中の片づけ法「こんまりメソッド」でどんな「ときめき」がもたらされたのか、アメリカの友人たちにリサーチしてみました!
まず、アメリカの家庭における片づけの悩みは、以下のようなものがあげられます。
・収納の中身が管理されておらず、探し物に時間がかかる
・消費社会ゆえに、持ち物が多い
・家と収納スペースの広さにかまけ、ものを溜め込みがち
日本の家庭と共通するものもあれば、広い住居が普通のアメリカならではの悩みも。
●こんまりメソッドはアメリカ人にとってメリットだらけ
こんまりさんのメソッドは、じつはアメリカ人にとってメリットだらけ。その理由を見ていきましょう。
(1)アメリカ人は衣類をたたまない!?
驚くことに、アメリカでは「衣類をたたんで収納」する習慣があまりありません。この日本ではおなじみの方法が、「オリガミスタイル」として、収納の中を管理しやすいと大人気になっています。
実際に”KonMaried”(こんまりメソッドを実践すること)した、アメリカ人の友人宅のビフォーアフターを見せてもらいました。
まずクローゼットの中身を全部出して「ときめくモノ」を取捨選択。
たたんだ衣類を縦に収納。
「なにがどこにあるか一目瞭然で、探し物の手間も改善された!」と大喜びしていました。
(2)取捨選択で前向きな意識改革
アメリカでは「モノの多さ=幸せ」という消費社会的な価値観が根強いですが、こんまりメソッドによって前向きな変化が。
ときめくものを残し、手放してもいいものを見分けることで、「しがらみから解放され、家も心もすっきり」「ものをもつ義務感にとらわれなくてもいいと気づけた」という声が聞かれます。
(3)寄付文化にマッチング
アメリカでは捨てることに抵抗感をもつ人が多く、不用品は寄付する習慣があります。その背景には、ボランティアやエコ意識の高さ、「寄付をすると節税になる」独自の税制があるようです。
不用品を仕分け→寄付、という流れに適したこんまりメソッドは、社会貢献や家計の助けにも繋がるのです。
●こんまりメソッドでキッチンがきれいに
こんまりさんの影響で、アメリカ人たちから「日本人なら片づけ上手でしょ?」と圧を受け、私もキッチンをKonMariedしてみました!
【Before】
調理器具や調味料が、使ったまま散らかり放題だったキッチン。
【After】
「グループごとに収納する」というこんまりメソッドにそって片づけ成功!
調味料はまとめて導線上の棚に整理。細かいものは透明な容器に入れると、中身が見やすくなりました。
こんまりメソッドの威力を、私自身も実感できました。この旋風、まだまだ続いていきそうです。
<撮影・取材・文/オノエリカ>