節約ワザで根強い人気の“袋分け”や“五百円玉貯金”。家計に関するESSE読者200人のアンケートでも「節約効果が大きい」という声が多数あがりました。

みんながやっているのには、それなりの理由があるもの。人気の秘密を、節約アドバイザーの丸山晴美さんにも聞いてみました。

現金管理はやっぱりわかりやすい!不動の人気の“袋分け”

イラスト封筒3つ
費目ごとに予算を決めて袋に分けて管理するからわかりやすい
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カード払いが増えてきたなかで、根強い人気があるのが袋分け。食費や日用雑費など費目ごとに予算を決め、費目別に袋に現金をふり分けて管理する定番テクです。

「使った感をズシリと感じるのは、やっぱり現金。ネットで1万円の洋服を買うとき、袋の1万円を支払い用に引き出すとなると、だれでもちゅうちょするものです。カード払いで出費が膨らんでいる人は、初心に戻って袋分けで管理してみましょう。一時的でもカード払いを休止して、袋分けでやりくりするうち、予算意識が身につきます」と丸山さん。

現金の重みを体感すると、自然に出費が縮小できますよ。

●給与は一度すべて下ろして袋分けにして管理

現金お財布封筒3つ

夫婦で給料を全額下ろして、口座に入れるお金、袋分けのお金とふり分けています。ムダが減り、夫の理解も得られて、夫の転職&産休による減収をクリア!(東京都・36歳)

●どんぶり勘定だったのが袋分けでムダがなくなった

予算の目安はあっても、どんぶり勘定でいつもオーバー。袋分けにしたら、使えるお金が「これだけ」とわかってムダ買いが激減!(42歳・滋賀県)

●袋ではなくクリアタイプの貯金箱で一日分の食費を管理

貯金箱に、1日1000円×7日の週予算を入れて管理。残額が減ると買い控えるので、パート代は貯金に回せる余裕が(福島県・40歳)

●丸山さんのアドバイス:失敗しないためには、予備費の設定と買い物前の確認が大事

食費の袋分けは、5週管理がおすすめ。月間より週間単位の方がやりくりしやすく、5週目はほかの週よりも短くなるので息抜きに。
また、買い物に行く前に、残金を確かめて残りの日数でどう使うか考えて。1度の失敗で挫折しないように、予備費をとっておくと、長続きしやすくなります。

固定費の削減は節約効果大!“スマホプランの見直し”

イラストカウンターに女性二人

小さな節約に見えて、年間では意外な効果があるのがスマホプランの見直し。たとえば、不要なサービスを解約して月500円の出費をカットすれば、年間では6000円の節約効果に。パケットプランや通話プランを見直して、一気に数千円減ったという人もいました。

また、格安スマホへの乗り換えで通信費削減に成功した人も。

「契約したときに入りっぱなしという人も多いので、まずは適切な内容か見直して。LINEとメール利用が中心で、通話はほとんどしない人なら、格安スマホは一考の価値あり。一度家電量販店などで相談してみるといいでしょう」

●家族でパケットシェアして通信料を削減

これまで、夫婦で個別に契約していたのを見直し、パケットをシェアできるプランに。通信料が2000円程度安くなる見込みです(東京都・34歳)

●格安スマホに乗り換えたら通信料が3000円減

格安スマホに乗り換えて、5000円台だった通信料が2000円台に減りました。通信が遅いときもありますが、我慢できる範囲です(東京都・37歳)

●丸山さんのアドバイス:通信料だけでなく回線の速度とパケット量も要チェック

スマホ料金を減らすには、ムダなオプションを外す、使い方にあったプランに見直す、の2つが基本。格安スマホに乗り換えれば、料金の大幅ダウンが可能ですが、安さだけにとらわれると、回線が遅くて使いづらかったり、パケット量が少なすぎて、ストレスになる場合も。選択は慎重に。

ゲーム感覚で楽しむ読者が続出!“五百円玉貯金”

財布の小銭を貯金箱に入れる小銭貯金のなかでも、五百円玉貯金はいつの間にか、まとまった金額になるのが魅力。アンケートでも、苦手な貯金に成功してうれしかった、という声が続々あがりました。
ただ、一方で、がんばりすぎて生活費が不足したり、何度も口座からお金を下ろして、手数料がかかったなど失敗談も。

「メインの貯金とは別に、お楽しみ費などに貯めるのが鉄則。余裕のあるときだけ、気楽に、気長に、コツコツ続ければうまくいきます」

●おつりを入れるうち、気がつけば20万円に!

ネコの缶

お気に入りの缶を使って、チャレンジ。3~4万円貯まったら口座に移すうち、気づけば1年で20万円貯まりました(福岡県・50歳)

小銭

みるみる貯まるのを実感できるのが五百円玉貯金の醍醐味!

●「無理して入れない」をルールに続けています

財布に五百円玉があると、貯金箱へ。月末など家計に余裕がないときは入れないようにして、ストレスゼロで貯めています(長野県・43歳)

●<こんな失敗も…>生活費が不足して、銀行から引き出し

貯まっていくのが楽しくて、おつりも五百円玉でもらえるように工夫。でも、財布のお金がどんどんなくなり、銀行から下ろして補填することに。ムリは禁物と痛感(東京都・33歳)

●丸山さんのアドバイス:どんぶり勘定で貯金ができない人はぜひ試して

どんぶり勘定でムダが多い人は貯蓄習慣がつき、財布のお金が減る=ムダ買いも減。きっちり予算を決めている人は、銀玉貯金(百円玉、五十円玉)の方が負担になりません。

日々の節約も、ゲーム要素をとり入れると、がぜん楽しめます。効果が目に見えると、さらにやる気もアップ! ぜひお試しを。