寒い時季は家飲みの機会が増えます。そんなときにサッと気のきいた料理を出せたら家族にも喜ばれそう。

今回は、料理代行サービスを手がけるベアーズの野口志保さんに、「ササッと3品できるおつまみレシピ」と「手早くおいしいものをつくる段取り術」について教えていただきました。

トマトのポン酢マリネ
ニンニクと青ジソ、ぽん酢が合う!トマトのぽん酢マリネ
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30分、フライパンひとつで完成するおつまみ3種

おかずにもお酒のおつまみにもなる、シンプルでおいしい「トマトのポン酢マリネ」「キャベツと梅の塩昆布あえ」「鮭のちゃんちゃん焼き」のつくり方をご紹介します。

●まずは料理の段取りからチェック!

・step1(30 分前):それぞれの下準備をまとめてする。

・step2(20 分前):フライパンでトマトを炒めてマリネをつくり、冷蔵庫に入れる。

※フライパンに残ったトマトのうま味を次の料理で生かしましょう。

・step3(15 分前):フライパンでキャベツを蒸し炒めし、昆布あえをつくる。

※トマトにキャベツのうま味が加わってフライパンに残っています。これも次の料理で生かしましょう。

・step4(10 分前):フライパンでちゃんちゃん焼きをつくる。

※野菜のうま味に鮭のうま味が加わって、おいしさアップ!  3 品でき上がり !

それでは詳しい材料とレシピをご紹介します。

●トマトのポン酢マリネ

トマトのポン酢マリネ
かくし味のニンニクが風味とコクをプラス。

【材料(2人分)】

・トマト 小2個
・ポン酢しょうゆ 大さじ1と1/2
・おろしニンニク 1かけ分
・青ジソ 2枚
・ミョウガ 1/2個

【下準備】

トマトはヘタを取って乱切りにし、青ジソとミョウガはせん切りにする。

【つくり方】

(1) フライパンにトマトを入れて中火で30秒ほど炒め、ポン酢しょうゆとおろしニンニクを加える。煮立ってから30 秒ほどしたらボウルに移し、ラップをして冷蔵庫で10 分以上マリネする。 →フライパンは洗わず、次の料理で使います。

(2) 器に盛り、青ジソとミョウガをのせる。

トマトを炒めるときは菜箸などで混ぜると形がくずれてしまうので、フライパンをゆすりながら全体をなじませるようにしましょう。

●キャベツと梅の塩昆布あえ

キャベツと梅の塩昆布あえ
梅の酸っぱさが味のアクセント!

【材料(2人分)】

・キャベツ 1/8個
・水 大さじ3
・塩 ひとつまみ
・ゴマ油 大さじ1/2
・A [練り梅ペースト 大さじ1/2  塩昆布 6g カツオ節 1/2袋(約2g) ]

【下準備】

キャベツはざく切りにする。

【つくり方】

(1) フライパンにキャベツを入れ、分量の水、 塩、ゴマ油をまわしかけてフタをし、3~5 分中火で蒸し炒めにする。ボウルに入れてAを加え混ぜる。 →フライパンに残った汁気をさっとふき取り、次の料理で使います。 塩昆布のグルタミン酸にカツオ節のイノシン酸が加わって最強のうま味成分がつまっています。さらにインパクトのある味にしたいときは、めんつゆ(3倍濃縮)小さじ 1 を加えましょう!

●鮭のちゃんちゃん焼き

鮭のちゃんちゃん焼き
野菜たっぷりのヘルシーな蒸し料理!

【材料(2人分)】

・生鮭(切り身) 2切れ
・酒a 大さじ1
・キャベツ 1/8個
・タマネギ 1/2個
・長ネギ 1/2本
・ニンジン 1/4本
・モヤシ 1/2袋
・サラダ油 大さじ1/2
・塩 ひとつまみ
・酒b 大さじ1
・バター 20g
・合わせみそ[みそ100g 砂糖大さじ1と1/2 酒大さじ1/2 豆板醤(好みで)適量 ]

【下準備】

鮭に酒aをふる。キャベツはざく切りに し、タマネギは薄切り、長ネギは斜め切り、 ニンジンはせん切りにする。モヤシは洗って水気をきる。合わせみその材料はよく混ぜ合わせる。

【つくり方】

(1) フライパンにサラダ油を熱し、鮭を入れて両面に焼き色がつ くまで焼く。野菜をのせ、塩と酒bを加えてフタをし、中火で5~7 分蒸し焼きにする。

(2) 野菜がしんなりしたら、バターと合わせみそを加えて混ぜ、全体になじむまで炒める。

鮭は酒をふって、くさみを消しておきましょう。蒸し焼きにするときは、フライパンにぴったりサイズのフタをすると、早くおいしくできます。

煮込み料理を先に!料理を手早くつくる段取り術

限られた時間のなかで手早く作業するには、煮込み料理など時間がかかる料理を先に仕込んでおいたり、下ゆでを電子レンジで代用するなどの工夫が大切。なるべく洗い物を少なくするよう心がけることもポイントです。

●手早くつくる!調理テクニック

・煮込み料理を先につくり、煮込んでいる間に食材を切る
・食材はまとめて切る
・ひじきや切り干し大根など水で戻す必要がある場合は、先に水に浸しておく
・1つの食材をさまざまな料理に展開するレパートリーを増やす
・薄味でつくってから好みの味に調整していく
・家族構成によって、味つけや食べやすい食材のサイズや硬さにするなど調整する

●洗い物を少なくするテクニック

・まな板を使うときは汁の出ない野菜から切り、なるべくまな板を洗う回数を減らす(ジャガイモ→ニンジン→ニンニク→肉の順に食材を切るなど)
・味が重なっても問題がない場合は、再加熱の時間を省くため同じフライパンや鍋を使って調理する

●保存テクニック

・粗熱をとってから保存
・空気をしっかり抜く
・ステンレスと一緒に冷やすと早く冷凍ができる
・食感が変わる物は冷凍しない(葉物野菜、卵、ゴボウ、こんにゃく、乳製品、豆腐、ジャガイモなど)