育児や仕事に追われる忙しい毎日では、「つい家族にあたってしまう」「イライラしてしまう」といった悩みがつきもの。
フルタイム勤務で2人のお子さんを育てるライフオーガナイザーの手塚千聡さんも、かつては余裕がなく不機嫌になってしまっていたといいます。
そんな手塚さんが見出した、イライラせずに暮らすための工夫を取材しました。
家族に当たってしまうのは自分が疲れているから。そうして目標に掲げた「不機嫌にならない暮らし」
育児と仕事の両立が始まったばかりだった頃は、まったく余裕がなかったという手塚さん。
「私がイライラすると家の雰囲気が悪くなってますますうまくいかない…。すべてが悪循環でした。そうしているうちに気がついたんです。自分がイライラしてしまうのは、だれのせいでもなく、自分が疲れているからだ、と」
それ以降は家事のやり方を見直して、いかに“不機嫌にならずに暮らすか”を目標に。
●持ち物を変えるだけで、「イライラ」は未然に防げる!
そこで手塚さんが目をつけたのは、日常のなかで当たり前になってしまっている「イライラの種」でした。
「毎日使っている道具は、“使いづらいけれどこういうもの”と思ってスルーしてしまいがち。ですが、その“使いづらい”はイライラの種です。ちょっとしたことでも”いつも気になる”ものを見つけたら、放置せずに即対処!」
使いづらいがイライラに変わる前に、手を打つようにしました。たとえば「引き出し」。
「下着や靴下は引き出しに入れるもの、と固定観念にしばられていました。しかし、夫は最後まで引き出しを閉めてくれず、あけっ放しの引き出しを見てはイライラ…」
そこで思いきって引き出しをやめて、ポケット収納にしてみた手塚さん。
「これなら取り出すだけで閉める必要なし。私が洗濯物をしまうのもラクになりました」
また、深い引き出しを仕切っていたプラスチックケースも手放したそう。
「キッチンにある深めの引き出しに使っていたプラスチックケースは、すぐ汚れる割に高価で、清潔に保つのに手間がかかっていました。そこで使い捨てられる紙のファイルボックスにチェンジ」
安いので汚れたら捨てられるため、管理する手間から解放されました。
●便利アイテムはどんどん活用する
一方で、“なぜかひっかかる”を解消してくれる便利アイテムもどんどん活用。たとえば、ジッパー式の保存袋はいちいち閉めるときに気を使い、時間がかかっていたので手放し、代わりにスライダー式に統一。
「スーッと指を滑らせるだけで閉じられるので、ストレスがかからなくなりました。いろいろなサイズをそろえ、食品だけでなく、子どものオモチャ収納にも活用しています」
また、液だれが気になっていた調味料にはフタの代わりにボトルポアラーを装着。
「いちいちふき取る手間がなくなり、家事がひとつ減りました。傾けるだけで注げるので、料理もスムーズに!」
このようにして少しずつ暮らしを改善し「毎日ご機嫌は難しくても、せめて”不機嫌にならない暮らし”をしたい」という目標を達成した手塚さん。
ESSE2019年新年特大号では、ほかにもご機嫌に暮らすための工夫を多数掲載。家事に育児に仕事に、とがんばっている人を応援するアイデアがいっぱいです。ぜひチェックしてください。