建売住宅でも入居前に追加工事をすれば、より満足度の高いマイホームになるケースも。1年前に完成ずみの建売住宅を購入した日刊住まいライターは、追加工事で「暮らしやすい」と日々実感。外構コンクリート、カーポート、サブベランダの物干しなど、実際の体験をもとに「追加してよかった」と感じた4つの工事をレポートします。

建売住宅の玄関回り
購入した建売住宅の玄関。追加工事のおかげで、カーポートの行き来の際、雨に濡れない動線に
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【外構コンクリート】手入れのしやすさ重視なら全面に

家の周りの外構コンクリート

1年前に3階建ての完成ずみ建売住宅を購入した筆者。夫、8歳、1歳の子どもと4人で暮らしています。

購入時の敷地の状況は、建物の正面のみコンクリートで、両サイドと裏手は土の状態。そこで気になったのが、雑草の問題です。筆者の実家では、防草シートや自然土の防草材、砂利を試したものの、やはり手入れは必要でした。

「マイホームは全面コンクリートにしたい」という筆者の強い希望から、外構業者(住宅販売の業者とは別の会社)へ見積りを依頼。実際にかかった費用は約25万円でした。

 

裏手もコンクリートに

筆者宅は、両サイドと裏手のどちらも、大人ひとりが通れるくらいの通路幅。幸いにも想定していた予算内に収まったので希望がかないました。定期的な手入れが不要、というのがコンクリートのメリット。しかし、面積が広くなるほど費用がかかります。予算との兼ね合いも含めて検討する必要があると思います。

手間といえば、筆者宅では野良ネコのフン対策としても、全面コンクリートが正解でした。地域的に野良ネコが多く、周辺宅でも被害の声がちらほら。筆者宅は被害が少ない方なので、野良ネコにとってコンクリートは居心地がよくないのかもしれません。また、たとえ被害にあったとしても、処理のしやすさも違います。

 

【カーポート】サイクルポートの軒と重ねて雨に濡れない動線

玄関扉からサイクルポートへつながる軒

コンクリートに続いて外構面で筆者がこだわったのは、雨に濡れない帰宅動線です。

筆者宅のサイクルポートから玄関扉までは軒があり、雨に濡れずに移動できます。自転車が雨に濡れないだけでなく、玄関扉まで傘なしで移動できるのは便利。このつくりを生かしてカーポートを追加し、クルマでの帰宅シーンも雨対策をすることに。

 

カーポートと軒の重なっているところ

カーポートと軒の重なりは、ある程度余裕を持った調整が必要です。「ぎりぎりだと間から雨が落ちてくることがある」と外構業者からアドバイスをもらい、しっかり重なるようにしました。筆者宅のカーポートは工事費用を含めて約20万円。

 

カーポートと軒の重なる部分は余裕を持たせて

どうせカーポートを追加するなら、なるべく雨に濡れないようにするのがおすすめです。家のつくりによって対策できる範囲は異なりますが、ちょっとした工夫が帰宅シーンの快適さに影響します。

 

【物干し】物干し金具をベランダに追加

ベランダの物干し金具

3階建ての筆者宅は、2階と3階にそれぞれベランダがあります。物干し金具がついていたのは2階のベランダのみ。それなりに広さがあるので日々の洗濯物を干すには2階だけで十分ですが、3階のベランダにも物干し金具をつけることに。

「子どもたちが大きくなって洗濯物が増えるかも」と思い、追加を決めました。費用は約3万円と比較的低価格の追加工事です。

 

サブベランダの物干し

活躍するのはまだ先だと思っていましたが、じつは住み始めてすぐに感じたメリットが。3階のベランダは寝室の掃き出し窓と隣接しています。ベランダの手すりに布団、物干し竿に毛布や枕、と寝具を干すスペースとして活躍。3階のベランダに十分な物干しスペースを確保できたのは正解でした。