マンションリノベーションのプロの住まいには、参考になるアイデアがいっぱいあります。一級建築士で宅地建物取引士の資格を持ち、リノベーション会社に勤める綾村恭平さんの自宅を紹介。こちらは中古マンション購入して、リノベーションした事例です。中古マンションという資産価値について、どう考えるかについても聞いてみました。
すべての画像を見る(全24枚)壁と廊下を減らして、家族がのびのび暮らせる家に
綾村さんの家のDATA
- ・所在地:東京都
・家族構成:夫30代 妻30代 長女5歳 長男2歳
・専有面積:61.2㎡
・築年数:24年(1998年築)
・工事費:550万円(税・施主支給品込み)
リノベを学ぶために建築学科に入り、学生時代からリノベプロジェクトを手掛けてきた綾村さんは、2012年に新卒でリノベーション会社のリビタに入社。リノベ前は約41㎡の賃貸に住んでいましたが、「資産形成という面で考えると購入したほうがいい」と考え、2020年に現在の住まいを購入しました。
「物件の資産価値や再販性を重視していたので、物探しは1~2年かけてじっくりと。間取り好きの妻が気になる物件をピックアップして、自分がその資産価値を計算する、というスキームを繰り返し、最終的にはJRの駅から徒歩圏内という好立地にある1階庭つきの中古マンションを購入しました」(綾村さん)
設計は建築士でもある自身で手掛け、施工はリノベーション工事を得意とする会社に依頼。既存活用できる部分はクロスの貼り替えで整えるだけにとどめ、家族のメインの居場所となるLDK回りに予算を集中させました。
「回遊性と開放感のある大空間に、快適性を高める二重窓、デザイン性を高める家具調のキッチンや上質なクロスをプラス。テラスにはウッドデッキをDIYしたりもして、家族みんながのびのびと暮らせる家になりました」(綾村さん)
上の写真は、リノベーション後のLDK。無骨な躯体現しの天井とやさしい質感のリネンクロスが調和した空間に変身。インテリアショップ「Re:CENO」で購入したエクステンションタイプのダイニングテーブル「folk」は、楕円形に拡張できるので来客時も広々と使えます。
LDKに入ると右手にはワーク&キッズスペースをゆるやかに仕切る壁が。大きめの室内窓を設けて視線の抜けをつくりました。
DIYした自慢のウッドデッキは、家族や友人が集うアウトドアリビングに
豊かな緑に囲まれたテラスにはウッドデッキをDIYし、裸足のまま出入りできるアウトドアリビングのようなスペースに。家族の居場所が増えただけでなく、出入りのしやすさがアップして洗濯干しもスムーズです。
テントを出して外ごはん。夏には子どもの友達とプール遊びをすることも。マンションでありながら、戸建てのような庭ライフが楽しめます。