デザイン性の高いフルフラットのオープンキッチン。見た目のよさは抜群ですが、きちんと整えておかないと、散らかっている様子が丸見えになってしまうといったデメリットも。実際に3年使ってみて感じたメリットやデメリット、そして、その対策を整理収納アドバイザーでもある日刊住まいライターが語ります。

手元隠しがないすっきりとしたフルフラットキッチン
手元隠しがないすっきりとしたフルフラットキッチン
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いちばんのメリットは見た目のよさ

フルフラットのオープンキッチン

3年程前に中古住宅を購入して、リノベーションした筆者。わが家には、フルフラットのオープンキッチンを採用しています。

キッチン本体はキッチンメーカー(タカラスタンダード)のもの。キッチン回りは大工さんが造作。奥行きのある天板は別途オーダーしています。

スペースの関係で、シンクとIHヒーターが2列に分かれたⅡ型キッチンというレイアウトになりました。IHヒーターは壁づけで、シンク側は幅1700mmのフルフラットです。

筆者にとって、フルフラットのキッチンのメリットは、なんと言っても見た目がいいということ。手元隠しの立ち上がりもなく、潔く全体を見せることで、フルフラットのキッチンが堂々と存在し、空間の主役になっていると感じています。

 

木との相性いい組み合わせ

わが家のキッチンは、ステンレスと木の組み合わせ。スタイリッシュなオールステンレスのキッチンにもあこがれましたが、リビングやダイニングの空間となじみやすいよう、木との組み合わせを選びました。

手元隠しの立ち上がりがあるキッチンなら、ごまかしが効きますが、フルフラットのキッチンとなれば、ワークトップや水栓は、真っ先に目の行くポイントです。そのため、予算と相談しながら、見た目のよい素材やデザインを選びました。

 

オープンの収納棚は、キッチン正面からは丸見えにならない位置に造作しています。フルフラットキッチンの雰囲気を壊さないように、置くものを選定し、バランスよく配置しました。

加えて、キッチンの壁にも気をつかっています。オープンキッチンでもすっきりしたイメージを保ちたいので、デザイン要素はミニマルに。シンプルに窓だけつけました。つり戸棚や飾り棚などもあえてなしに。

結果、リビングやダイニングから、キッチンを眺めてはうれしい気持ちになるほど、お気に入りに。

 

家族と一緒に使いやすい

手元隠しがなくてフラットな様子

手元隠しの立ち上がりがないフルフラットのキッチンは、キッチンの正面からも使いやすいことが特長です。キッチンに立つ人だけでなく、ダイニング側からも食事の準備や片づけがしやすいので、家族がスムーズに協力ができます。

また、フルフラットのキッチンに限らず、対面キッチン全般にいえることですが、キッチンにいながらも、リビングやダイニングにいる家族と会話しやすいのは、やはり大きなメリットだと感じています。

 

ただし、散らかった状態も丸見えに…

散らかった状態

フルフラットのキッチンのデメリットは、散らかった状態も、リビングやダイニングから丸見えになってしまうこと。

見た目のよさはメリットですが、それはあくまでキッチンが片づいた状態での話。散らかった状態のキッチンでは、フルフラットであることが、一気にデメリットとなってしまいます。

もっともこれは、採用時から、想定していたデメリット。このデメリットを上回るほどに、見た目のよさにほれ込んで採用したわけですが、やはり、散らかった状態が丸見えになっていることもあるのが、実際のところです。