片づけに関する技術は、数多くの本や記事にまとめられています。でも実際に片づけようと思っても、「難しそうだし、時間も労力もかかりそう…」と感じていませんか?
イラストレーターの松尾たいこさんは、“もやもや”という感情にまかせるだけの「もやもや整理術」で、難しいメソッドなしに、部屋が片づいたといいます。
商品パッケージや靴下、タオル…ストレスになっていたものが自然に片づく
もやもやした感情は、「なんだか使いにくい」「居心地が悪い」など、暮らしの滞りのサイン。この原因を見逃さないことで、自然に部屋が片づくといいます。
「なにに対してもやもやしているのかを把握して、それをひとつずつ減らしていけばいいんです。そうすれば、心地よく片づいた部屋になりますよ」
実際に松尾さんがどのように“もやもや”した感情をヒントに、暮らし回りを整えていったのかを伺いました。
●もやもや1 「食品の商品パッケージがうるさい!」
買ってきた食材をそのまま置いておくと、うるさいパッケージが目につき、そのたびにもやもやしていました。
そこで、容器をガラスビンに統一。塩や砂糖などの調味料から、ナッツや乾物類、梅干しなどもガラスビンに移し替えたらすっきりしました。
「これで、出しっぱなしにしておいても、ごちゃごちゃしなくなりました。中身がひと目でわかるところもお気に入り」
●もやもや2 「履きたい靴下が見つからない!」
おしゃれな靴下を見ると、つい買ってしまっていたという松尾さん。でも、増えすぎると「あの靴下を履こう!」と思っても、すぐに見つけられないことが多く、結果もやもや…。
「そこで、仕切りつきのボックスを導入し、そこに収まる15足分だけと数を決めました。くるりと丸めて、どんな靴下かひと目でわかるようにしています」
同様に下着類も仕切りボックスに入れ、ブラ3枚に対して、ショーツ各2枚と数を決めたそう。
「迷子にならず、使いたいときにすぐに取り出せるから、着替えもスムーズになりました」
●もやもや3 「タオルの交換時期がわからない!」
「タオルってなにをいつ買ったのかいちいち覚えていないし、交換のタイミングがわからない」ともやもやしてストレスを感じていたそう。
そこで、タオルは枚数を絞り、1年で交換する仕組みに。
「私も夫もバスタオルを使わないので、フェイスタオルのみ。一人3枚で計6枚。それと洗面所とキッチン用に6枚、夫のスポーツジム用に3枚で、全部で15枚。毎年1月に新品と交換しています。毎日洗濯しているので、この枚数で十分回せます。枚数を最小限にしたことでスペースもとらず、棚がすっきり片づきました」
●もやもや4 「日用品のストックがかさばる!」
「トイレットペーパーなどの日用品はストックしておきたいけれど、場所をとる…」ともやもや。
そこで、松尾さんはトイレットペーパーを購入したら、しばらく使う分を洗面所など、使う場所近くの棚に入れ、残りはボックスに収めてクローゼットに入れ、2か所で保管することに。
棚にトイレットペーパーがなくなったら補充し、ボックスが空になったところで、新しいものを買うルールにしました。
「ボックスが空になっても、棚に少しストックがあるから、ちょうどいいタイミング。これなら、ストックを買いすぎることがないので、あまりかさばらなくなりました」
「もやもや」の感情には、部屋を心地よくするヒントがたくさん。部屋を片づけるときには、ぜひ、もやもやした感情に目を向け、その原因を減らすことから始めてみてください。
もやもやが解消されると達成感もあり、片づけも楽しくなりますよ。
松尾さんの片づけ術は、最新刊
『部屋が片づかない、家事が回らない、人間関係がうまくいかない 暮らしの「もやもや」整理術』(扶桑社刊)に詳しく掲載されています。こちらもぜひチェックを。