「貯金上手になるには、こまめな家計管理が必要」と思っていませんか?
家計再生コンサルタントの横山光昭さんによると、「じつは貯めている人ほど、方法はとてもシンプル。とくにおすすめなのが、銀行口座を活用してほったらかしておくだけというもの」だそう。
だれでも簡単にできる「ほったらかし貯金術」を教えてくれました。
口座の役割を明確にすることでラクラク貯金が可能に
「貯め上手な人は、銀行口座を使い分けています。『使う』『貯める』『増やす』の目的別に銀行口座をつくると、お金の流れが整理できて、管理がしやすくなります」
たとえば、住宅ローンや光熱費など引き落としの支払いは「使う」口座で一括管理。月初に必要な額を入れておけば、勝手に引き落とされて通帳が家計簿代わりになってくれます。
「『貯める』口座は財形貯蓄や自動積立定期を使うのがポイントで、自動的に貯金が増えていきます。急なトラブルや特別支出用のお金もとりおけば、将来のための貯金がなしくずしになりません」
さらに、老後資金など当面使わないお金は「増やす」口座で運用も。
「一度仕組みをつくれば、あとはほったらかしでOK。だれでも簡単にできるので、ぜひトライしてみてください」
口座の管理でお金の流れを把握。貯蓄家計に生まれ変わった!
それでは、ほったらかし貯金で実際に貯まるようになった人を紹介しましょう。
田中裕子さん(仮名・40歳・主婦)は夫(49歳)、長女(17歳)、長男(14歳)の4人家族。
手取り月収は夫婦で45万円ですが、妻がパートに出てから、かえって家計が混乱し、毎月約2万5000円の赤字に陥っていました。
「子どもの教育費のために貯金したいと思ってパートを始めたのに、収入は夫婦別々の口座に入ってくるし、住宅ローンは夫の口座から、子どもの塾代は私の口座から…と支払いも2つに分散。さらにお互いにカードの支払いが引き落とされる口座ももっていて、いつも残高が把握できない状態に。急な出費に焦ってお金をかき集めることも多く、家計が混乱して、赤字が増えてしまったんです」(田中さん)
そこで、横山さんの提案で、夫婦共通の「使う口座」「貯める口座」を創設。
毎月、お互いの給料振込み口座から、貯める口座(自動積立定期)に約5万円を貯金。使う口座には35万円を入金して、必要なときに生活費を引き出すようにしたところ、家計の流れがスリム化!
「使う口座の残高がいつもより減っていたら使いすぎ、多かったらやりくり成功とすぐわかります。生活費さえ予算内に収めれば、自動的に貯金できて管理もラクラク。順調に貯金が増えています」
ESSE11月号では、横山さんの提唱する「ほったらかし貯金術」をさらに詳しく解説しています。難しいことをせずにお金を貯めたい」と思っている人はぜひ、参考にしてみてください。