窓からの侵入が多いという窃盗犯。それを防ぐためには、突き破りにくい防犯効果のある窓を選ぶ必要があります。また、大きな台風や地震のことも考えて安全性の高い窓にすることも大事。防犯や災害に強い窓についてリサーチしました。気になる防音性能についても。監修は、板硝子協会、機能ガラス普及推進協議会です。

窓と泥棒
防災対策はもちろんだが、防犯にも強いガラスを選びたい(写真はイメージ)
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Q1 省エネと防犯を備えたガラスはある?

A.防犯ガラスを使った複層ガラスです

防犯ガラスを使った複層ガラスがあります。このタイプのガラスであれば、防犯効果とともに省エネ効果も得られます。

取り入れる際は、室内側に防犯ガラスを用いると、より効果が高まります。防犯ガラスとは、厚さ0.76㎜以上の中間膜を2枚のガラス全面に接着させて防犯性能を高めたものです。

 

Q2 防犯ガラスは割れない?

A.割れます。ただし突き破るのに時間がかかるので防犯効果大!

窓とハンマー
写真はイメージ

防犯ガラスの目的は、ガラスを突き破りにくくして、泥棒に侵入をあきらめさせることにあります。そのため、防犯ガラスであっても割れます。

しかしながら、ガラスが割られても厚い中間膜が柔軟かつ強じんに働くことで、突き破って侵入するには時間がかかり、大半の泥棒が侵入をあきらめます。錠などの防犯設備と組み合わせて、さらなる防犯効果を考えましょう。

 

Q3 災害に強い窓は?

A.「防災安全合わせガラス」を取り入れるといいでしょう

災害に強い窓

大地震や台風によって、想定を超えるような力が加わることもあります。災害対策には、被害をできるだけ抑えられるように「防災安全合わせガラス」を取り入れるといいでしょう。

2枚のガラスが強力に接着された合わせガラスで、中間膜の厚さは60mil(約1.5㎜)以上。耐貫通性に優れているので、万一、飛来物の衝突で破損しても破片はほとんど飛び散りません。

板ガラスでは約50~60%の破片が飛散しますが、防災安全合わせガラスの飛散率は約1%。ケガなどの二次被害や避難の妨げを抑止してくれます。また、人がガラス面に衝突する事故に対しても安全性を発揮します。なお、火災に対しては、網入りガラスが延焼や類焼を防ぐので役立ちます。