すっきりと片づいた部屋をキープするには、ものの定位置をきちんと決めるのが大切。
でも、「定位置にこだわりすぎるとかえって出し入れしにくく、片づけるのが面倒になってしまいます」とエッセイストで整理収納アドバイザーの柳沢小実さんは言います。
そこで、柳沢さんが実践している無理なく片づく「ものの定位置」の決め方を教えてもらいました。
ジャンルに縛られず、使う場所に置くことで面倒な片づけから解放!
きちんと収納するために、以前はジャンルごとにものをまとめていたという柳沢さん。
「ダイニングにある食器棚にすべての食器を収納していたときは、使いたいものを取りに行くのが大変で…。朝食用の食器だけをパンを焼くオーブン近くへ移動してみたら、探す手間も片づける面倒くささも減り、夫にも好評。それからは、ものをジャンルに縛られず、使う場所に臨機応変に置くようになりました」
●よく使う食器はキッチンへ配置換え
「すべての食器を食器棚にまとめていた頃は、棚までの行き来が大変でした」
そこで、よく使う食器を配置換え。朝食用のパン皿とスープ皿は、オーブンのすぐ近くに置けば、一歩も動かず朝食の準備が完了。
●裁縫道具は用途ごとに分ける
「ちょっとした服の繕いのたびに、寝室から裁縫道具を出し入れするのが手間で、用途に応じて2か所に分けました」
出がけにほつれを直す用の簡易的な裁縫道具は小さい箱に入れ、玄関に近いダイニング入り口の棚の上に。
替えのゴムやハギレなど、服を繕う基本的な道具は、大きい箱に入れ、クローゼット横の棚に配置。
●掃除道具は使う場所に収納
掃除道具は全部まとめて一か所にしまいがちですが、あえて分散。
「使う場所に収納することでいちいち取りに行く面倒から解放されました」
玄関やリビングを掃除するホウキは通り道のドアにかけて。
掃除機の定位置は、床が汚れやすい洗面所に。
卓上ブラシはテーブル横のランプに引っかけ収納。
イスの上だけに限って、ものの一時置き場をつくる
イレギュラーで持ち込んだり、戻すのが面倒なもの、作業中のものの「とりあえず置き場」をイスに設定。
「きちんと定位置を決めたくて撤去したこともあったのですが、疲れたときや忙しい日に、元の場所にしまうのがしんどくて、片づかなくなってしまって…。結局、ものを避難させる一時置き場は必要と判断し、イスの上だけ置いてよいことにしました」
●作業中の仕事道具
ダイニングテーブルで仕事をするので、席の近くにスツールを置き、食事どきは仕事道具をいったん移動。
「テーブル回りのどこに置いても違和感はありません」
●読みかけの本
「本を置くのは壁際にあるこのイスの上だけと決め、あちこちに散乱するのを防止しています」
下のカゴには外出時に持っていくハンカチやティッシュを収納。
●夫のバッグ
床に放置されがちだった夫のバッグは、帰宅したらスツールの上に置いてもらうように。
「すぐ置けるよう、夫の席のすぐ後ろの壁際に設置。動線のじゃまにもなりません」