捨てた方がいいとわかっていても、捨てられない! と悩んでしまうファッションアイテム。そのなかでも気づいたらたまっている代表格が、バッグです。
「どうしても捨てられないなら、そのバッグを活用してみませんか?」と話すのは、ライフオーガナイザーの香村薫さん。詳しく教えてもらいました。
捨てられないバッグは「使いきる」!罪悪感がなくなる10の方法
「バッグを捨てられない理由は3つあります」と香村さん。
1.試着しなくていいので、気軽に買ってしまう
2.壊れにくいので使える期間が長い
3.年齢や身体のスタイルに影響されにくいので「いつか使うかも」と思いがち
「私は上の3つの理由から、バッグを衝動的に買わないで!と声を大にしてお伝えしていますが、それでも買いたくなるのがバッグ。まずは今あるバッグの数を減らしましょう」
減らすといっても、すぐに捨てる、ということではないそうです。
「捨てるのではなく、使いきると考えればよいのです。こんな使い方があったのか、と思えるものがきっとありますよ」
(1)飾る
すべての画像を見る(全10枚)まずは「飾る」というシンプルな手法。
「使っていないけど気に入っている、というバッグなら飾るべきです。逆に飾るほどではないと思うのなら、そこまで思い入れがなかったということにも気づけます」
(2)花びんとして使う
バッグは花びん代わりに使うこともできるのだそう。
「ドライフラワーならそのまま入れて飾ります。生花の場合はバッグの中に空きビンをおいて、そこに花を生けます」
写真のようなカゴのバッグがないという方は、エコバッグを使うという手も。
「家にある花びんや植木鉢をエコバッグで包んでみるだけでも、ぐんとおしゃれになりますよ」
(3)電子機器を入れる
部屋の中にあると雑然とした印象になるものといえば、充電コードやリモコンのような電子機器。
「これらもぜひバッグに入れて収納しましょう。自立するバッグであればそのままおき、マチのないエコバッグのような袋であれば壁やテーブルにつけたフックにつるすと、スッキリとした印象に様変わりします」
(4)着替えセットを入れる
「小さい子どもは服を汚しがち。わが家では、いつもクルマに子どもの着替えセットを用意しています。オフシーズンであまり活用していないバッグを使うことが多いです」
「クルマ以外であれば、玄関に置いておくのも手。急な雨に降られたときなどに、玄関先で着替えがすむのでラクですよ」
(5)赤ちゃんのお世話グッズをセットする
「子どもが小さいときは、赤ちゃんのお世話グッズ一式をお気に入りのミニバッグに入れていました」
中身は、オムツ、オムツ替えシート、おしりふき、ガーゼ、着替え、爪切りや綿棒など。
「家にいるときもこれを使って世話をし、外出時はこのバッグをそのまま持ち出せばOK。マザーズバッグをわざわざ買うは必要ありません」
(6)メイクボックスにする
マチのあるバッグなら、メイク道具を入れておくこともできます。
「バッグに入れることで、メイクをする場所の自由度が高くなります。夏は洗面エリアで、寒い冬はこたつに入りながらということもできますよ(笑)」
(7)防災セットをつくる
防災セットと言うとリュックのイメージがありますが、ときと場合によってはバッグの方がよいこともあるのだそう。
「わが家のように小さい子どもが3人いる場合は、子どもを抱っこひもに入れて体の前側にくくり、もう一人をおんぶ、という可能性があります。そうなると荷物をリュックに入れて持ち出すのは難しい。私は景品でもらったトートバッグに避難グッズを入れて、玄関に収納しています」
(8)葬儀セットをまとめておく
冠婚葬祭のなかでもとくに葬儀は急に起こります。
「いざ使おうとしても、どこにしまったかわからなくなりやすいものが多いのも葬儀グッズです。家族が同行する場合も多いので、家族にもわかりやすいよう、葬儀に関するモノはあらかじめ葬儀バッグに収納しておいてはいかがでしょうか?」
香村家では、数珠、袱紗(ふくさ)、不祝儀袋、薄墨のペン、葬儀用のハンカチをひとまとめにし、バッグの中に入れて収納しているそうです。
(9)スーツケースを移動式の本棚にする
最後に、バッグと違って使用回数も低いうえに、場所もとるスーツケース。できることなら普段から活用したいものです。
「スーツケースはキャスターがついた収納グッズだと思えばよいのです。使っていない期間は、重みのあるモノを入れておくのはいかがでしょうか。わが家では、本を入れて、動かせる本棚として使っていますよ」
本棚は動かしづらい家具のひとつ。それをリビングや寝室など、好きな場所に持ち運びできるようになるのはうれしいですね。
(10)スーツケースに布団を収納する
スーツケースには、オフシーズンの布団を収納するのも手です。
こうして活用できれば、布団用のケースをわざわざ買うことはありません。
「来客の多い家庭なら、来客用布団専用スーツケースもあると便利。月に1度泊まりに来る実家の母にはこのスーツケースごと渡し、布団の準備を手伝ってもらっています。家族のだれかがインフルエンザなどの病気になって別室に隔離したいときも、スーツケースを持って移動するので、夜中でもラクに布団をセッティングできます」
布団を収納する際は、防虫グッズも一緒に入れましょう。
バッグを捨てられない! と思っている方は、まず使って満足感を味わうといいでしょう。そのあとは気持ちよく手放せるかもしれません。