子どもに文房具を買うとき、どのような基準で選んでいますか? 勉強を楽しくするには、文房具はとても重要! 3男1女を東大理Ⅲに合格させた佐藤ママこと佐藤亮子さんも、発売中の『こども文房具2022』(扶桑社刊)のなかで、子育てに文房具は欠かせない存在だったと語っています。本書の“佐藤ママの最強の文房具活用法”から、子どもが勉強に行きづまったときのサポート方法をご紹介します。

子どものやる気を引き出す!佐藤ママの文房具活用法

文房具の活用の仕方を3つ教えてもらいました。

●その1.書き順を教えるには筆ペンを使わせるのが最適

書き順
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漢字の書き順は一度間違って覚えてしまうと、直すのに一苦労します。学年が上がるごとに複雑な漢字が増えていきますし、親としてサポートしてあげたいところ。

「中学受験の勉強では漢字の書き順問題は定番なんです。小学4年生で習う飛行機の『飛』の字とか、入試でもよく出る。子どもは適当な書き順でやるけれども、そういうときに『筆ペンで書いてみてね』と言ってやらせていました。

漢字は、昔の人は筆で文字を書いていたから、やはり筆で書きやすいような書き順になっているんです。だから筆で書かせると子どもたちも体感して、きちんとした書き順を覚える。『違うでしょ』と言う前に筆で書かせてみると、いかに自分の書き順が書きにくいか実感できるから、そうすると子どもも納得するんです」(佐藤ママ・以下同)

 

●その2.新学期の始まる前に文房具を新調してわくわく感を持たせる

新調
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佐藤家では、新学期前に子どもと文房具屋さんに行くのが恒例だったそう。

「夏休みなどの長期休暇が終わるときは、『明日から学校かぁ』という気分になるじゃないですか。だからいつも8月の25日頃になると、子どもたちを全員引き連れて少し広い文房具屋さんに行っていました。

それぞれにカゴを持たせて、『新学期から使う筆箱とか文房具を選んでおいで』と言って、好きなものを買わせるんです。そうすると、それを持っていきたくて、学校が始まるのが待ち遠しくなる。お気に入りの文房具類を全部筆箱に入れて、8月31日の夜にはそれを枕元に置いて寝ていました(笑)」

 

●その3.無駄を恐れず合わない文房具はすぐ買い替える

子ども
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文房具は、高くても数百円程度のものがほとんど。お子さんには、とりあえずいろいろなものをたくさん使わせて、試す機会をつくってあげてほしいという佐藤ママ。

「シャーペンは、新しいものが出ると買っては試していたものです。うちの子のケースだと、『ドクターグリップ』が気に入っていて兄弟みんなが使っていましたが、だんだん枝分かれしていきました。

娘が勉強し始める頃は、『お兄ちゃんたちがドクターグリップがいいって使ってるから、あれにしてみたら』と言ったら、娘の手には大きいらしくて、『ちょっと合わない』と。結局、娘が自分で選んで使うようになったのは100均で買った、シンプルなシャーペンでした」

買ったばかりであっても、気に入らなければすぐに替えてあげるのが大事なのだとか。

「自分に合わないものを使い続けても勉強の能率は上がらないし、時間の無駄です。人生は時間が限られているのだから、使いにくいものを延々と使い続ける必要はありません。かといって、新製品ならいいかと言ったらそういうものでもない。でもそれは、実際に使ってみた『自分』じゃないとわからないものなんです」

「早く宿題しなさい」「もっと丁寧な字を書きなさい」と、子どもに何度も注意をするのは気が滅入ってしまいますよね。佐藤ママのやる気を引き出す文房具活用法、ぜひ取り入れてみてください。