料理家・今井亮さんの愛情たっぷりな思い出弁当は、「子どもファースト」に工夫したハンバーグが主役。娘さんが大好きだというふっくらやわらかなハンバーグのレシピをご紹介します!
今井亮さんの思い出の味、ハンバーグ
すべての画像を見る(全2枚)お弁当をつくるようになったきっかけは、奥さんの仕事が忙しくて「お昼ごはんを食べる時間がなかった!」なんて言って帰ってくることがあったから。毎日というわけではなく、週何回と決めているわけでもなく、つくれるときだけ、ときどき。せっかく料理の仕事をしているので、冷蔵庫にある食材を使ったり、前の日の残りものをつめたりして、気負わずつくるようにしています。
●「子どもファースト」につくり方が変わりました
以前は炒め物だったり、焼き魚だったりをメインに、野菜の副菜をプラスして、定食っぽいメニューにすることが多かったのですが、子どもが生まれてからは、もっぱら「子どもが食べやすいようアレンジできるもの」がテーマ。「子どもファースト」なお弁当に、つくり方が変わってきました。
2歳の娘は、なかなか食にこだわりが。大好きなブロッコリーも、よかれと思ってやわらかめにゆでると逆に食べ進まず、もちろんかたすぎてもダメ。ちょうどよいゆで加減だと、ご機嫌でよく食べてくれます。
そんな彼女が今、大好きなのはハンバーグ。食べやすいように焼くときに水を加え、蒸し焼きにしてふっくらやわらかく仕上げるのがポイントです。奥さんの分は普通サイズ、子どもの分は食べやすいひと口サイズに成形し、ソースをからめるときは子どもの分は味が濃くなりすぎないよう先に取り出して、あとから適量をのせるようにします。今回ご紹介するレシピはいちばんオーソドックスな甘辛ソースですが、和風あんにしたり、ニンジンやタマネギなどの野菜をすりおろしてソースにしたり、日によっていろいろアレンジしています。
忙しい朝にあわてないよう、夜のうちにメインと副菜を5~8割ほど用意し、子どもの分は夕食に食べさせたり、朝ごはんにしたり。奥さんの分は朝仕上げて、お弁当として持って行ってもらうようにしています。
今のところ、娘はハンバーグがブームで、ハンバーグと一緒なら、細かく切ってこっそりソースに忍ばせた苦手な野菜も食べてくれますが、このブームがいつまで続くかは予測不可能。なかなか難しいお客さまなのです。世のお父さん、お母さんたちは、みんな大変な思いをしながら子育てしているんだなぁとしみじみ思いながら、当分「子どもファースト」なお弁当は続きそうです。
●ハンバーグ
材料(大人用と子ども用各1人分)
- 合いびき肉 150g
- タマネギ 1/4個
- A[牛乳大さじ2 片栗粉大さじ1 塩小さじ1/4]
- サラダ油 大さじ1/2
- 水 大さじ2
- B[トマトケチャップ大さじ2 中濃ソース大さじ1 砂糖小さじ1/2]
【つくり方】
(1) タマネギはみじん切りにする。ひき肉にAを入れて粘り気が出るまで混ぜ、タマネギを加えてつぶさないように混ぜ合わせる。
(2) (1)の半分を2cm厚さほどの楕円型に成型する。残りはひと口大に分けて丸める。
(3) フライパンにサラダ油を中火で熱し、(2)を並べて両面に焼き色がつくまで焼く。水を加えてフタをし、弱火にして6~7分蒸し焼きにする。
(4) 水気がなくなったらハンバーグを取り出し、同じフライパンにBを加えてひと煮立ちさせ、大人用のハンバーグにからめる。子ども用にはからめず、少量をのせる。
[大人用1人分334kcal]