6月12日に1歳の誕生日を迎えたシャンシャン。フィーバーは続き、夏休み中の今も、たくさんの人が上野動物園を訪れています。
2月21日から6月12日まで毎日動物園に通い、シャンシャンを撮影してきたカメラマンの叶悠眞さんに、シャンシャンの魅力と、パンダ撮影のコツを伺いました。
シャンシャンにハマった写真家が語る!「パンダも人間を覚えてくれる」
これまで航空写真を中心に活躍していたのに、シャンシャンと出合ってからパンダ撮影にハマってしまったという叶さん。
「シャンシャンはもはや、叶家の家族ですね。家族そろって上野動物園通いです。会えないとさみしくて、通ってしまうんです」
当初はただの被写体だったのが、「毎日ファインダーからのぞいていると、シャンシャンが大好きになりました」と叶さんは語ります。
「常にファインダーから彼女の目・鼻・口などを凝視し、集中してシャッターを押していますから、自然に体が覚えてきます。次の行動も読めるようになりました」
叶さんに反応してカメラ目線をくれることも。
「シャンシャンもあちら側から僕を毎日見ているので、覚えているんでしょう。『今日は遅かったね』なんて会話している気分になります」
●パンダ同士のかわいすぎるやり取りって?
ある日、シャンシャンが舎内のやぐらの上で寝ていたとき、叶さんが「起きて~」と思っていると、シンシンがぐっすり寝ているシャンシャンのもとへ行き、起こすようなそぶりをみせたそう。
シャンシャンのもとへ向かうシンシン。
「起きて!」「まだ寝たいよ~」というやりとりが聞こえてきそう。
「しょうがないなあ」とばかりに、シャンシャンに乗っかるシンシン。
つぶされそうになったシャンシャンが脱出します。
「お母さんのいじわる~」と言っているのでしょうか?
後ろでふてくされているシャンシャンを横目に、シンシンはのんびりご飯。ほほえましい親子のやりとりをカメラにおさめることができました。
●パンダを撮影するときのコツは、やさしい声かけ
パンダを撮影するときのコツを、叶さんに伺いました。
「元気いっぱいで、激しく動き回るときは、動画モードで撮るといいですね。写真は2000枚で1カットの傑作が生まれます。とにかくたくさん撮りましょう」
パンダへの愛が高じて、中国などでも撮影をするようになった叶さん。先日はマレーシアの動物園に、赤ちゃんパンダの撮影に行ったそう。
「パンダ舎はドーム式でエアコンが効いてました。日本に比べると観覧者はほとんどいません。そもそもパンダに関心がないようです」
そんな叶さんのパンダ写真が、「大パンダ展」として、8月26日(日)より、東京・北千住の「シアター1010」にて展示されます。
「シャンシャンをはじめ、中国四川省のパンダ保護区や、和歌山のアドベンチャーワールド、マレーシアで撮影した写真、180枚を展示します」
さらにこちらは、4800枚の写真をまとめて1枚にしたモザイク写真。
「2×2.6mの大型プリントです。首が痛くなりますが、ぜひ見上げて観覧ください」
【叶悠眞さん】
写真家。8月26日より、シャンシャンをはじめとするパンダの写真展「大パンダ展」を開催。詳細は叶さんのホームページにて