育児放棄されたり、親から構われずにほったらかしにされている「放置子」の問題に注目が集まっています。今回はESSE読者304人にアンケートを実施。身近にいる放置子トラブルの実例を詳しくご紹介します。

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放置子とは、文字通り、親に当たり前の生活の面倒を見てもらえず放置状態になってしまっている子どものこと。アンケートで「放置子トラブルを身近で見聞きした、体験したことがある」と回答したのは65人。その多くは子育て中のママたちでした。

 

●人の家で食べ物を漁る放置子

毎日来て食事をねだる子も(※写真はイメージです。以下同じ)
毎日来ておやつや食事をねだる子も(※写真はイメージです。以下同じ)
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「ママ友の家に、お昼前に来てお腹すいたとごはんを食べて帰る子がいると聞きました。休日も、いろいろなおうちを回っているようです」(鹿児島県・Mさん・40歳)

 

「今も放置子が勝手に家に上がり、台所に入り、冷蔵庫をあける状態です。お菓子やジュースを要求されます」(富山県・Hさん・27歳)

 

コレをやったら放置子! という明確な定義があるわけではありませんが、親に身の回りの世話をしてもらえない子どもはおなかがすいているのか、よその家に上がって食べ物をねだるという事例が目立ちました。

 

放置子はもともと子どもの友達だったという場合もありますが、ぜんぜん知らない子が家に入ってきてしまったり、子どもがいない家庭にもやってくるケースもあるようです。一度、家に上げてしまうと、連日続いてしまうことも少なくないようで…。

 

●子ども同士、仲よくないのに「遊ぼう」と家に上がり込まれて…

「友人宅に昼前後にベランダから遊ぼうと声をかけ、昼ごはん中でも上がり込む小さな子がいるそうです。かわいそうになっておやつをあげたら、夏休みなどは毎日来るように。対応に困っていました」(鹿児島県・Sさん・40歳)

 

「家の前でうちの兄弟が遊んでいたら、学年も性別も違う小学生低学年の子が一人でうろついていて、一緒に遊ぼうと言ってきました。お昼も近くなっても帰る様子がないので、お昼ごはんを理由にお開きにしようとすると、『お昼ご飯食べたらまた遊ぼう』と言って、数十分後にインターホン鳴らされました。うちはまだ食べ終わってなかったので、外で待たせたのですが…。その子は自分でカップ麺をつくって食べたと言っていました」(愛知県・Nさん・39歳)

 

この方は、予定があったためこのときは帰ってもらったそうですが、その後もたびたびインターホンが鳴って、家に上がり込まれそうになったそう。
「申し訳ないと思いつつ、これ以上深入りしたくないなと思い、なにかと理由つけて断ったら来なくなりました」とNさん。

 

インターホンを押して玄関からやってくるならまだしも、鍵をかけていない窓や勝手口などから、知らぬ間に侵入されていたという人もいました。

 

●親から食べものを与えてもらえてない放置子

 

お菓子にがっつき、勝手に別の部屋に入る子も…
お菓子にがっつき、勝手に別の部屋に入る子も…

「最近来る子どもの友達は普段お菓子を与えられていないのか、うちに来るとむさぼり食べている。しまいには残ったお菓子を『お姉ちゃんにあげる』と持ち帰る。勝手に別の部屋に一人で入って行くし、なにか盗まれないか心配」(神奈川県・Mさん・51歳)

 

「下の子が1年生から3年生位までの間、近所に住む子がうちの子と学校から一緒に帰ってきて、その子のお母さんが帰宅される夕方までずっと家で過ごしていました。
わが家でゲームをしたり、テレビを見たり、おやつも食べて、ゲームの充電をしたり、新しい電池も持って行ったり、勝手に冷蔵庫もあけたり、勝手知ったると言う感じで…。
主人は優しいので、うちの子は2人なのですが、その時期はジュースやおやつなどその子の分もなんでも3人分買っていました」(京都府・Hさん・47歳)

 

放置している親には一言いいたくなるけれど、放置されている子どもに対してはかわいそうに思ったり、ごはんを食べさせてあげたくなるという人もいました。

近年は、子ども食堂のような場所もありますが、そうした救済も地域差が大きいため、個人がどこまで介入すべきかは難しい状況です。