子どものころからずっと一緒に育ったきょうだいでも、大人になって仲よくつきあっていけると決まったわけではありません。
それこそ、実家の資産をめぐる「骨肉の争い」なんて話もよく耳にしますよね。

そこまでいかなくても、きょうだいの間にさまざまないさかいごとが起こることはしばしば。他人ならばおつきあいをしないという選択肢があるけれど、きょうだいともなればそう簡単ではありません。親の面倒や相続問題など、一度関係がこじれるとあとあと面倒な案件もあるので、悩ましいところです。

ESSE読者のなかにも、実のきょうだいとの関係に悩む人は少なくありません。
アンケートから、そんな悩みをここでご紹介します。「私も同じ!」と思わず声を上げてしまいたい人もいるのではないでしょうか。

きょうだいの間にさまざまないさかいごと
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裁判沙汰に発展しかけるケースも。大人になってからのきょうだいトラブルは深刻です

●ありもしない遺産を巡って裁判までしようとした姉と仲たがい

Nさん(39歳)の告白

昨年7月に父が亡くなり、遺産相続の話で実の姉ともめました。

姉はなぜか、父に高額の遺産があると思い込んでいたようで、裁判所に訴えるとまで言い出したのです。ところが、父名義の財産は生前に母の名義に書き換えてあったので、なにも残っていませんでした。

そのことが判明するとなんとか納得してくれましたが、家族のなかにしこりが残ってしまいました。

●子ども時代の上下関係をいまでも押しつける暴君のような姉

Kさん(46歳)の告白

実の姉との子どものころの上下関係が、大人になったいまも続いています。おかげで私は精神的に参ってしまいました。

実家は両親2人暮らし、私は県外に暮らしていますが、姉は実家から車で40分くらいのところに住んでいます。姉は晩婚で、5歳の子どもが1人。
私が帰省すると、姉は必ず実家に来て、子どもの面倒を私に見させ、自分はいつもキッチンで母といっしょに過ごしてばかり。おかげで私は親と話すこともできません。

おまけに5歳の姪は私のことをたたいたりして手がつけられないほど。お昼寝をさせたいのになかなか寝つかず、やっと眠ってくれたと思ったら、姉は「え~、いまごろ寝たの?」などと私を責めてきたり…。

私の娘たち(中1と中2)に姉の子どもの面倒を見させでもしたら、私が放っておいたと腹を立てる始末。私は姉の奴隷じゃありません!

●母のお金目当てで勝手に入院させた兄夫婦に怒り!

Iさん(45歳)のケース

ただいま実の兄と兄嫁とのトラブル真っ最中です。

以前は他県に住む兄夫婦のところにいたのですが、兄嫁が母をいびり出すような形になってしまい、わが家の近所に家を借りて越してきてもらいました。
近所とはいえ一人暮らしだった母は昨年、転倒して骨を折ってしまい、骨がくっつくまでの2か月だけの約束でふたたび兄夫婦の家で預かってもらうことに。

ところが、自分たちではケガをした母の面倒がみられないとわかると、私になんの相談もなく病院に入院させてしまいました。兄嫁が勝手に決めてしまい、もうこちらに帰さないと言ってきたのです。

その病院は入院費用もかなりかかるところなのですが、それも母が実家を売却したお金から出させようという腹積もりの様子。兄夫婦が母のお金目当てなのは、火を見るよりも明らかです。

本人の意思を確認したくても、私が母に与えた携帯電話も兄夫婦に取り上げられてしまったので、直接話すこともできません。母の具合も心配です。
一刻もはやく母に会いたい、母の声を聞きたいと思うと、本当に苦しいばかりです。

ときには第三者を入れて冷静に話し合うことも必要

子どものころに築いたきょうだいのポジティブな関係が、大人になってまで続くとは限りません。お互いに家庭を持てば、立場も異なります。

たとえきょうだいの言うことであっても、納得できないことがあれば、ときには相手にその意思を伝えることが大切。ましてや、相続や実家の試算など、お金が絡むようなことは、第三者を入れることも考えてみましょう。

冷静に話し合うことで、解決の糸口を見出すことができるかもしれません。