家計を助ける「節約」。でも多くの人が、節約には我慢や負担が必要で、大変だ、続かないというイメージをもっているのではないでしょうか。
「ストレスなく長く続けられる節約術こそが、正しい節約術なんです」と語るのは、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん。
がんばっているのに貯まらないという人がやりがちな節約術を伺いました。
お金は貯まってもストレスがたまる…NG節約術!
●家計簿を無理につける
節約上手といえば家計簿、というイメージですが、苦手な人が無理してつける必要はありません。
家計簿はつけたあとに、集計し、振り返って、お金の流れを把握するためのもの。イヤイヤつけて、あとで見返さないなら時間と労力のムダです。やっていて楽しくないことは長続きしません。
<家計簿向きでない人の特徴>
・つけるのがストレスになる
・つけても見返さない
・見ても反省しない
●給料が減ったからといってこづかいを減らす
節約の対象になりやすいこづかい。こづかいの金額は、収入から貯金するお金を引き、残った「使えるお金」から定額制で家族それぞれに設定します。たとえ収入が減った場合でも、この金額は減らさないようにしましょう。
なぜなら自由に使えるお金はストレスの軽減につながり、結果的に余計な出費もカットしてくれるから。定額内であれば、各自がなにに使おうが、まかせて好きにさせるのも大事です。
●明細をペーパーレスにする
クレジットカードの明細を紙で発行するとお金がかかる会社が増えていますが、「節約のため」とペーパーレスを選択するのは早計です。
オンライン明細だと確認するのがおっくうになり、引き落とし項目のチェックを怠りがち。
ムダづかいの見直しをするためにも、クレジットカードの請求は「紙で可視化」し、毎月きちんと確認する習慣をつけましょう。
●貯める口座のキャッシュカードは持ち歩かない
お金を貯めるためのベストな仕組みは、貯める口座と使う口座の2つの口座をもって、貯める口座に一定額を積み重ねる方法です。
その際、貯める口座は給料から天引きにし、キャッシュカードを持ち歩いてはいけません。
●五百円玉貯金に頼る
貯金術として人気の「五百円玉貯金」は、五百円玉が財布に「あったら」貯金するというもの。つまり裏を返せば、五百円玉が「なければ」貯金できないので、確実に貯めることができません。あくまでも趣味で楽しむ程度に。
●長財布をパンパンにして使う
「できる主婦は長財布で家計管理」…そんなイメージがありますが、小銭やレシートでパンパンになった長財布だと、残金の確認もしにくいもの。
お札はきれいに整えて、カード類も厳選して最低限にし、貯まる財布を目指しましょう。財布を大切にすることは、お金を大切にすることにつながります。
<貯まりにくい財布の特徴>
・小銭やカードでパンパンに膨らんでいる
・傷がついていたり、縫い目がほつれている
・角が折れた状態のお札を突っ込んでいる