楽しい暮らしを過ごすためでも大切な家。でも、実際ににもち家と賃貸ではどちらのがおトクなのでしょうか…? そこで、今回は住まいを決めるなら「もち家」と「賃貸」ではどちらがいいのか、マネーの専門家に教えてもらいました。
住まいを決めるならどっちがおトク?(もち家)VS(賃貸)
家を買うか、一生賃貸暮らしをするか…。永遠の論争を不動産のプロにズバリ! 聞いてみました。トータルコストでは、果たしてどちらがおトクになるのでしょうか?
すべての画像を見る(全2枚)●もち家と賃貸物件で50年間にかかる費用の比較
【もち家】
4000万円の新築マンションを住宅ローン3500万円、固定金利1.4%、35年返済で購入した場合
合計7990万円(購入時費用660万円、住宅ローン返済額4430万円、維持管理費2100万円、リフォーム代800万円)
【賃貸】
家賃12万円(1~10年目)、15万円(11~30年目)、12万円(31~50年目)で借りた場合
合計8328万円(家賃7920万円、更新料、引っ越し代その他費用408万円)
金額は概算、保険料などは考慮していません。
●総費用は賃貸の方が若干高め。老後のことを考えると自分の家があるのはやっぱり安心
もち家と賃貸に50年間、住み続けた場合の総費用を上記の条件で比較すると、約300万円ほどもち家の方が安く抑えられています。が、この金額は今後金利が上昇するなど条件が少し変われば逆転する可能性が十分考えられます。
もち家と賃貸の比較では、金額以外の要素も考慮する必要があります。賃貸のメリットの1つは家族構成や通勤・通学先が変わったり、近隣トラブルがあった場合などに気軽に引っ越せること。
ただしリタイア後、収入が年金だけになると賃貸先の選択肢が狭まることも。駅近、築浅、環境良好といった好条件の物件は、家賃が多少高くても借り手がいるので現役世代に貸したいと考える大家さんもいます。収入面だけではなく、借り手が高齢者だとなにかあったときの不安があるからです。
賃貸派は次の賃貸先が見つからなければ今の住まいに住み続けるしかなく、「気軽に引っ越せる」というメリットがなくなってしまいます。その点、もち家は安心。またもち家は住宅ローンを完済したら「資産」にもなり、その点もメリットです。