カビやダニなど、お掃除の悩みは尽きません。それに加え、猫や犬などのペットを飼っている家では、舞い散る抜け毛で掃除方法に困ることも。
そこで今回は、ハウスクリーニング事業を手がけるダスキンの広報担当・古屋洋さんに、ペットがいる家におすすめの掃除方法について伺いました。
ペットがいる家庭はとくに気をつけたいカビ対策
カビは、温度(20℃~30℃)、湿度(60%以上)、栄養分(アカ・ホコリなどの汚れ)が整うと繁殖します。
家族やペットが普段過ごしている部屋には、温湿度計を置くのがおすすめ。室内の状況が目視でき、カビが生えることを注意できます。
除湿器などで対策し、家族やペットの健康に注意しましょう。
●ペットのトイレ回りはカビ多発地帯!
カビは、ホコリや汚れなどを栄養分にし、水気を好みます。ペットのトイレ回りは、清潔を保つとともに、風通しをよくして湿気を下げることを心がけてください。
押入れやクローゼットなどで、空気の流れを確保するためにスノコが使われることがあります。これと同様に、床とペットのトイレの間にもスノコで隙間をつくれば、湿気も減ってカビ対策に。ただし、ペットがケガをしないように、スノコはしっかりと設置をする必要があります。
また、サーキュレーターや扇風機などを使って湿気対策をするのも有効。
万が一、カビが発生した場合は、いきなりカビ取り剤を使うのではなく、水や中性洗剤を雑巾に含ませてカビをふいてみてください。簡単にカビが取れる場合があります。
●ペットがいるなら必須!エアコンのフィルターの抜け毛掃除
エアコンのフィルターは掃除機を使って掃除をするのが簡単
でおすすめ。ビニール袋を床に敷き、フィルターを置いて、ホコリや抜け毛を吸い取ってください。
フィルターが目づまりを起こすとエアコンの運転効率が下がり、効きが悪くなります。
これからの暑い季節、家族やかわいいペットの健康維持のためにも、フィルター掃除はこまめに行いましょう。
エアコンからイヤなにおいがしたら要注意。エアコン内部がカビで汚れていて、カビの胞子が吹き出されているかもしれません。ペットの健康にも悪影響が。
そのような場合は、専門業者による分解洗浄を依頼してください。
●エアコンや家具、家電の上の掃除方法は?
エアコン本体も掃除が必要。とくに、ペットの抜け毛やホコリがたまりやすいのは上部です。空気を吸い込む口があり、天井や壁に近く隙間が狭いので目が届きにくく、掃除が難しい場所とも言えます。
エアコンに限らず、家具の上など高所の掃除をする際は、脚立やイスの上に立つ必要があります。走り回るペットがいる場合は、転倒が心配なことも。
そんなときは、伸縮タイプのモップを使うと、脚立を使わず掃除ができるので便利です。
モップでキャッチできない抜け毛やホコリが大量にある場合は、床に養生シート代わりに大きなビニール袋を敷き、飛び散らないようにホコリを静かに落としましょう。
そのまま、ホコリや抜け毛を包むようにして捨てると手間がかかりません。掃除の際はマスクを着用して、吸い込まないように注意してください。
●雨の日は掃除機よりも床モップが便利
雨の日は窓を開けづらく、掃除がしにくくなります。窓を閉めきったまま掃除機をかけると、ますますホコリを舞い上げてしまうこに。そこでおすすめなのが、床モップを使うこと。じつはホコリ1gの中にカビが約3万個含まれていると言われています。
ホウキを使う感覚で、モップでゴミを1か所に集めてから、掃除機で一気に吸い取ると、ホコリを舞い上げずに掃除ができるので、窓を開けることができなくても気になりません。
ビニール袋や中性洗剤、床モップなどを使うことで、すっきり清潔な部屋が保てるお手軽テクニック。
「ちょっとひと手間かける」ことで、かえって全体の作業がラクになる掃除テク。ペットのいる家庭に限らず、いつものお掃除に取り入れてみてはいかがでしょうか。