ワクチン接種が進んでいますが、実際に会って話すのはまだまだ難しいご時世。とくに遠方の人とは、手紙やLINEでのやりとりが重宝します。
またSNSで季節の挨拶を書いたり…という機会も多いかもしれません。
ここでは、アメリカでよく使われる、英語のお礼表現について、シアトル在住のライターNorikoさんに教えてもらいました。
英語で感謝のひと言を表すには?
アメリカではなにかお世話になったり、特別ないただきものがあったりしたときに、「サンキューカード」を贈る習慣があります。日本での御礼状のようなものですね。
紙製の伝統的なカードはまだまだ健在ですが、Eカードやメールも使われています。どういうフレーズがあるのか、とくに簡単なものを厳選して、一例を紹介したいと思います。
●手紙やメールに使われる簡単なフレーズ
Thank You(ありがとうございます)
から始まるのが王道ですが、カジュアルなアレンジとして、
Thank you so much!(どうもありがとうございます!)
Thanks(サンキュー)
Super Thanks(すっごく感謝してます)
Thanks a Lot(ほんとにありがとう)
Many Thanks(いろいろありがとう)
With Love&Thanks(心から感謝してます)
などが使えます。
もっとかしこまった御礼状、挨拶文で感謝を伝えたい場合は、
I am grateful for your support.I am thankful for your support.
などとすると、「ご支援に感謝いたします」と表現できます。
また、行動だけでなく贈り物への感謝も伝えられる便利な表現では、
I appreciateがあります。
I appreciate your gift.
のように使います。
●アメリカではPTA活動が活発
ちなみにシアトルの公立校は6月第3週をもって、9月初旬から新学年がスタートするまで、約2か月半の長い夏休みに入りました。今年4月から希望者のみ部分的に通学も認められましたが、ほぼオンライン学習の日常であったのは、昨年3月のロックダウン以降変わりません。子どもたちや親のストレスも相当なものですが、先生方も刻々と変化する政府や学区、学校の方針にも振り回されて大変な1年だったかと思います。
アメリカの小学校ではそんな先生方に感謝を伝える機会がたくさんあり、そのためのPTA活動も盛んです。PTA活動の有無は学校を決める際に見極めるポイントにもなっており、PTA活動が活発なほど、子どものことを考える教育熱心な家庭が多い環境にある学校と見られ、評価される傾向にあります。
そんなこととはつゆ知らず、たまたま息子が入った学校はPTA活動にかなり力を入れている学校のひとつだったらしく、各学級のPTA委員は担任の誕生日に子どもたちからのメッセージを届けるなどちょっとしたサプライズをしたり、毎年2月のバレンタインデー時期に「スタッフへの感謝ウィーク」を設けてギフトやカードをまとめて贈ったりと、いろんなイベントを企画しています。
この1年はパンデミックということで定期的な贈り物も計画され、たとえばスターバックスのギフトカードとコーヒー、ピザのランチ、カップケーキ、スナックつめ合わせ、ハーブの苗、地元産の生鮮食品など、先生方には毎月のように差し入れがありました。
学年末の6月にはバーチャルパーティが企画され、子どもたちが先生への感謝を直接伝える場になりました。子どもたちはそれぞれホワイトボードに、「Fun(楽しい)」「Kind(親切)」「Funny(おもしろい)」「Smart(賢い)」「Nice(優しい)」などと書いて、先生に見せていました。
私も陰ながらそんなPTA活動をサポートする機会がありましたが、皆さんの熱心な活動ぶりには頭が下がりますし、こうしていろんな形で感謝を表現する習慣やボランティア精神はキリスト教文化が根づくアメリカならではのいい一面かとも感じます。
シアトルでは6月に入ってアメリカの主要都市では最速で12歳以上の対象者におけるワクチン接種率70%超えを達成。6月末にはロックダウンも解消し、ほぼ経済再開となる見通しです。
日本ではお中元の季節となりましたが、大変なこの時代にあってこそ、大切な人に改めて感謝の気持ちを伝えたいもの。夏の挨拶に、ぜひ英語表現も使ってみてください!
【Norikoさん】
アメリカ・シアトル在住で現地の日系タウン誌編集長。フリーランス・エディター/ライターとしても、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『
アメリカ西海岸ママ~日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産~』(海外書き人クラブ刊)、共著書に『
ビックリ!! 世界の小学生』(角川つばさ文庫)。