おうち時間が増えたこの1年、ものを買う機会も増えました。
しかし時間がたってみると、必要でないものもはっきりしたのでは? 不要だからといって、捨てるというのもあまり気が進まないですよね。
そんなとき活用したいのが、フリマアプリ。
でも、そもそもどうすれば売れるのかわからない…という方のために、フリマアプリで購買率を上げる方法を教わりました。
今回は1999年からネットショップ業界に携わり、現在はストアカにて「売れるネットショップ育成教室」を主催し、多数のセミナーや講座で講師を担当する、菅原渉さんにお話を聞きました。
フリマアプリは、3つの条件さえあれば簡単に売れるように!
多くの商品が販売されているフリマアプリ。
その中で人目を引くようにするには、どのようにすればいいのでしょうか。
出品するうえでとくに大きな情報となるのは出品物の写真です。
ここは一体なにを意識するべきなのでしょうか。
●商品画像の3つの役割
菅原先生によれば、商品画像の役割はおもに3つだそうです。
1.「0.5秒」でどんな商品かわからせる2.「訪問したい」と思わせる
3.「なんだろう?」と思わせる
1つ目はひと目見てどのような商品なのか写真だけでわかってもらう役割。
2つ目は商品ページを実際に訪問したいと思ってもらうためのモチベーションを喚起する役割。
3つ目は他との差別化を図るための役割。
たとえば、ほかの出品者が明るめの商品写真を使っていれば、自分の写真は暗めにしてみるなど、競争相手の裏をかく工夫になるそう。
3つの役割を写真に発揮させるためにも、検索結果で他の商品と一緒に表示される写真には文字を入れて商品の魅力をはっきりさせる、登録できる写真の枚数はできるだけフルに使用する(ヤフオクであれば20枚、メルカリであれば10枚)ことが大切とのことでした。
●実際に商品画像をつくってみる
以上の点を踏まえて、自分が出品したい商品の画像を作成していきます。
今回、出品することにしたのはこちらのメガネ。
昨年の5月、緊急事態下でネットなどの視聴時間が増えたため、ブルーライトカットのものを購入したのですが、結局3回しか使わずにしまってあったものです。
今回はメルカリに出品してみます。
それでは、さっそく商品画像をつくっていきます。
まず一枚目に乗せる商品写真の撮影をしてみました。
ほかの出品者さんの商品と並んで表示されるため、とくに重要です。
デスクライトを照明にして、台、背景も白で統一しましたが、写真を見ると商品の後方に影が落ちてしまい、暗めの雰囲気の写真になってしまいます。
そこで菅原先生に教えてもらった画像切り抜きサイト
「remove.bg」を使ってみます。
このサイトは基本無料なのですが、写真をアップロードすると主な被写体だけを切り抜いてくれるというものです。
このサイトを使えば、このようにきれいに商品だけを切り抜くことができます。
これで商品画像からノイズになりそうな情報を取り除くことができました。
商品写真をきれいにすることはできましたが、これだけでは、他の出品物と一緒に並んだときにあまり印象が残りません。
また、自分の出品物にどのような特徴があるのか一緒に文字で添えたほうが、わかりやすそうです。
そこで、菅原先生に教えてもらった基本無料の商品画像作成ツール「
canva」を使って商品画像に説明文を入れていきます。
「canva」では背景になる素材やフォントがそろっているので、初心者でもかんたんに見栄えのする商品画像をつくれます。
また、さまざまなテンプレートもあり、商品画像以外にもバースデーカードやチラシ作りにも活用できます。
このツールで、先程つくった切り抜き画像に背景と説明文を合わせていきます。
これで1枚目の画像ができました。
続けて、他の商品画像も切り抜いたものに背景を合成したものを用意し、出品しました。
●ほかの商品との「違い」を意識しよう!
しかし、出品後2日間にわたって、なんの反応もない状況が続きました。
メルカリで自分が出品する眼鏡と同じメーカーのものを検索してみると、ホワイトやグレーなど暗めの色を背景にしている人が多い印象です。
そのため、私がつくった商品画像は埋もれてしまっていました。
このなかで、目立つためには、赤など原色を背景にした方が差別化ができそうです。
真っ先に目を引くデザインにするため背景を赤にしてみました。
赤の背景に映えるように白文字とアンダーラインを入れます。
これで、かなり目立つデザインになったのではないでしょうか。
トップの商品画像のデザインを変更したところ、数時間で「いいね!」がつくようになり、購入希望者も現れました。
以上のように初心者でも、人目を惹く商品ページを簡単につくることができました。「なかなか売れない」とお悩みの方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
<撮影・取材・文/ESSEonline編集部>