加齢とともに増える肌悩み。「ちゃんとスキンケアしているはずなのに、改善しない」と悩む声も聞かれます。
「もしかしたら、ていねいに洗顔をしすぎているのが理由かもしれません」と言うのは、美容家の山本未奈子さん。
「私が実践している洗顔方法は、たった30秒でOK。忙しい女性におすすめです」という洗顔方法について伺いました。
皮脂の取りすぎはNG!汚れ落としはクレンジングのみでOK
40代とは思えないほどの美肌をもつ山本さんですが、以前は乾燥や吹き出物、毛穴の黒ずみといった肌トラブルに悩まされていたそう。
「さまざまな化粧品や美容法を試してみても、肌の状態は悪くなるばかり。そんなときにニューヨークで最新の美容学を学び、当たり前のように行っていたダブル洗顔が、すべての肌トラブルを招いていたと知ったのです」
皮脂の落としすぎと摩擦が肌のバリア機能を低下させることに気づいた山本さんが導き出したのが、“シンプル洗顔”。
「クレンジング剤だけで十分汚れは落ちるので、洗顔フォームは使いません。また肌への摩擦を抑えるため、顔をすすぐときにはタオルを使用。この方法に変えてから肌の状態がぐんぐんよくなり、トラブルとは無縁の肌に。また洗顔が短時間ですむのもうれしいポイントです」
●山本さん流、クレンジング剤の選び方
最近のクレンジング剤は洗浄効果が高く、これだけで十分に汚れを落とすことができるものが多い、と言う山本さん。
「クレンジング剤に加えてさらに洗顔フォームを使うと、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。その結果、紫外線や乾燥から肌を守ってくれるバリア機能が低下し、肌はどんどん敏感に」
洗うのは1回にして、大切な皮脂を保ちましょう。なお、日やけ止めだけ塗るノーメイク派の人にも、この方法はおすすめです。
クレンジング剤は、皮脂を落としすぎない適度な洗浄力と、厚みのあるテクスチャーをもつクリームタイプがおすすめ。
「“ダブル洗顔不要”と書いてあるものなら、価格はプチプラでもOKです。サンプルがある場合は、一度手の甲などにのばして使用感をチェック。肌への摩擦を防ぐため、ふっくらと厚みがあり、滑らかなものを選びましょう」
山本未奈子さんが提唱!30秒クレンジングのやり方
実際に、30秒クレンジングのやり方を教えてもらいました。
1.クレンジング剤を規定量手に取る
量が少ないと、なじませるときに肌をこすってしまう原因に。きちんと規定量を手に取ります。
2.クレンジング剤を手のひらで温める
両手を合わせて、クレンジング剤を人肌に温めます。
「このひと手間で、のびがぐんとよくなりますよ」
3.顔の5か所に分けて置く
顔全体にまんべんなく行き渡るよう、クレンジング剤は顔の5か所に分けて置きます。
「量が偏ると、少ないところでは肌に直接指が触れてしまうので、どの部分にも均等に置きましょう」
4.使うのは必ず「薬指の腹」
クレンジング剤を肌にのばしたり、なじませるときは、5本の指のなかでもっとも力が入りづらい薬指を使って摩擦を防止。
5.薬指を動かし汚れとなじませる
肌の上で薬指を滑らせるようにして、クレンジング剤をなじませていきます。
「シワを防ぐため、指は顔の中心からこめかみへ向けて、筋肉の流れに沿って動かします。老廃物の排出効果も」
クレンジング剤をなじませているときに肌が動いたら、力入れすぎのサイン。指の力を抜きましょう。
6.細かいところも薬指でなじませていく
小鼻の脇や目の際、髪の生え際などの細かい部分は、メイク汚れが残りがち。
メイクとクレンジング剤がなじめば力を入れなくても落ちるので、指を滑らせるようにしてなじませていきます。