小さな失敗をしては「いつもこうなる」、気のりしない頼まれごとに「面倒くさい」…。
このように、ついネガティブな口グセが出てしまうこと、ありませんか? これらを別の言い方にするだけで気持ちが切り替わり、目の前のことが好転していくというリセット法が話題です。
口グセを変えるだけで、うまくいかない状況から抜け出せる!
「ふとしたときに無意識に出てしまうのが口グセ。しかし、このなにげない言葉がもつ影響は侮れません」と話すのは、ネガティブな口グセをポジティブに変換することで意識・行動改革を行う「口グセリセット」を提案する、心理カウンセラーの大嶋信頼さん。
すべての画像を見る(全5枚)「口グセは自分や相手を暗示にかけてしまうものなんです」と大嶋さん。「『どうせ私は…』『でも』といった、後ろ向きなネガティブ口グセ繰り返していると自分自身をネガティブにとらえてしまいます」。
ネガティブ口グセは、不快な状況から逃れようとする脳のとっさの反応。この反応を打ち消すのに有効なのが、反対の「ポジティブ口グセ」なのだそう。
「『いや』なことが浮かんだとき、あえて『いいね』と言ってみる。ここで使うポジティブ口グセは脳を切り替えるためのものなので、本心でなくてもいいんです。言葉が変わると行動も変わり、負のループから抜け出せますよ」
今回、つい言いがちなネガティブ口グセを例に、人間関係をスムーズにする口グセリセット法を教えてもらいました。
口グセをリセットすることで人間関係がスムーズに!
人とやりとりするときについ出てしまうネガティブ口グセが、知らず知らずに人間関係をこじらせていることも。
ポジティブ口グセを使えば適切な距離感がとれ、関係性もスムーズになります。口グセは声に出さずに、心で唱えるだけでもOKです。
●口グセリセット1:「ムカつく!」→「知らない!」
相手の気持ちを“わかったつもり”になるのをやめれば、未来を自由に選べる!
友人が急に約束をキャンセル。そんなとき「ムカつく!」と口に出るのは、相手が自分勝手な都合で断ったと思い込んでいるから。
ムカムカしそうになったら、「知らない!」と言い換えてみましょう。知らないことには気持ちのぶつけようがなく、不快な気持ちから解放され、未来を自由に選択できることに気づきます。あいた時間を有意義に使うことに目を向けてみましょう。
●口グセリセット2:「ちゃんとしなきゃ」→「適当でいいや」
“ちゃんとしている自分”を捨ててハードルを下げるとラクになる!
会議や会合など大勢の前で発言するときや、夫の実家に行くときなど、緊張する場面では「ちゃんとしなきゃ」と不安にかられます。
「適当でいいや」と言い換えてポジティブな意識の循環を起こせば、評価を気にせず自然体でいられます。
●口ぐせリセット3:「でも」「だって」→「そうなんだ!」
ネガティブ口グセで返さずに、納得を示すと周りの印象が変わる
人から意見やアドバイスされたとき、「でも」「だって」と言うクセはありませんか? 自分の正しさやすばらしさをわかってもらいたい心理が働いていますが、これは逆効果。
「そうなんだ!」と納得を示すと、客観的に判断していると思われ、敬意をもってもらえます。
●口ぐせリセット4:「私ばっかり」→「注目されている」
自分ばかり損していると思ったら、期待が集まっていると変換!
よく頼まれごとをされる人は、「私ばっかり」と被害者意識にかられがちですが、そこには「大変な私かわいそう」という周囲へのメッセージが隠れています。
「注目されている」の言葉で気持ちをプラスに切り替えましょう。
●口ぐせリセット5:「イライラする」→「たまには言い返そう」
ため込まずに発散すると、心がスッと落ち着きます
相手の言動にイライラすることがあっても、なかなか言い出しにくいもの。しかし、このイライラは発散した方が、周囲との関係はうまくいくのです。
「たまには言い返そう」と心で思うだけでもOK。まずはつぶやいてみて。イライラがスッと収まっていきます。
●口ぐせリセット6:「今やろうと思ってた」→「思い出させてくれてありがとう」
相手が自分に有意義な情報をくれたと脳をだまそう!
「あれ、まだ?」と催促されて「今やろうと思ってた」と言ってしまうとき、ありますよね。
「思い出させてくれてありがとう」と言い、相手が有意義な情報をくれたと考えられるように脳をだますと、怒りもたまらず、相手もいやな思いをせずにすみます。
の「口グセを変えてポジティブになる!」では、人間関係のほかに、自分を変える口グセや相手を育てる口グセなど、さまざまなシーンに合わせた口グセリセット法を紹介。読むだけでも気持ちが前向きになる言葉が満載なので、ぜひチェックしてみてください。