九州北部、四国で梅雨入りが発表されました。梅雨どきは、カビやダニ、細菌が増殖しやすいシーズン。
「カビやダニが増えるのは、湿気や汚れがたまりやすいところ。水回りはもちろんですが、カーテンやソファ、寝具、クローゼットなど、意外と見逃しがちな場所も多いので、危険スポットを要チェック。ポイントを押さえて集中予防&対処しましょう」と言うのは、知的家事プロデューサーの本間朝子さん。
リビングにカビ、ダニ、細菌を繁殖させない予防法&対処法
今回はリビングのスポットごとに、予防法と対処法を紹介。効率よく、カビ・ダニ・細菌を撃退し、梅雨を乗りきりましょう。
ソファやクッション、フローリングには、ダニが潜んでいる可能性大。窓回りやエアコン、観葉植物などの湿気によるカビにもご注意を!
●窓:薄めた中性洗剤でふいてカビ予防
【予防法】
窓ガラスは50倍に薄めた中性洗剤をスプレーし、濡れぞうきんでふいてからからぶきを。サッシやゴムパッキンは消毒用エタノールを古布につけてふきます。
【対処法】ゴムパッキンに生えたカビは、消毒用エタノールを古布につけてこすり取るか、塩素系漂白剤を綿棒やハケで塗布して5分ほどおき、ぞうきんで水ぶきを。
●ソファ:隙間はダニの格好の隠れ場所
【対処法】
フカフカのソファは、ダニの格好の隠れ場所。隙間に入り込んだホコリやお菓子の食べカスなどは、ダニのエサに。
普段の掃除のついでにソファ全体に掃除機をかけたあと、細いノズルに差し替え、隙間に入った汚れやダニを吸引してください。
●クッション:天日干しして湿気を逃す
【対処法】
ソファに置いたクッションにも、湿気やホコリがたまりがち。天日干しして湿気を逃し、表裏に掃除機をかけてホコリやダニ、ダニの死骸を吸い取りましょう。
さらに、カバーを定期的に洗濯すれば安心。
●フローリング:木目に沿って掃除機がけを
【対処法】
フローリングの床はカーペットやラグなどに比べて、ダニが舞い上がりやすいのが特徴。フロアモップをさっとかけてから、木目に沿って掃除機をかけると、効果的にダニを吸引できます。
●畳の場合:掃除機と中性洗剤でケア
【対処法】
吸湿性が高く、ホコリがたまりやすい畳はカビやダニの繁殖スポット。目に沿ってゆっくりと掃除機をかけ、ときどき畳を持ち上げて新聞紙などをはさみ、風を通しましょう。
【予防法】カビが生えたら、薄めた中性洗剤を含ませたぞうきんでふき、その後、水ぶき、からぶきをして洗剤成分を落とします。仕上げに消毒用エタノールを含ませた布でふき上げます。
●カーテン:風を当て、ホコリや湿気を取る習慣を
【予防法】
天気のよい日は窓をあけてカーテンに風を当て、ホコリや湿気を除去。ときどき掃除機をかけて細かいホコリを吸い取りましょう。
2週間に1度、消毒用エタノールをスプレーすると効果的。
洗濯表示を確認し、洗えるものは、カビの生えた部分に液体タイプの洗濯用洗剤をつけ、ブラシでこすりましょう。その後、浴槽に40℃の湯をためて1時間ほどつけてから洗濯機ですすぎ、脱水を。
カビがひどいものや洗えないものはクリーニングに出して。
●エアコン:フィルターや吹き出し口をこまめに掃除
【対処法】
使用後は30分ほど送風運転し、内部の熱や湿気を逃がしましょう。また、2週間に1回は掃除を。フィルターを外す前に、カビの胞子が散らないよう、周りのホコリを掃除機で吸い取ることが大切です。
フィルターは浴室のシャワーなどで水洗いしてよく乾かし、消毒用エタノールをスプレー。吹き出し口は、消毒用エタノールをつけた古布を輪ゴムで割り箸に巻いてふきます。
安全のため、プラグを抜いてから作業を始めてください。
●家具:壁との間に空気の通り道を
【予防法】
家具と壁の間に隙間がないと、湿気やホコリが取れず、カビやダニの温床に。壁から5cmほど離し、空気の通り道をつくって。
細いノズルを使って、ときどきたまったホコリを掃除機で吸引しましょう。
●カーペット・ラグ:天日干ししてたたく
【対処法】
洗えるものはときどき洗い、洗えないものも天日干しを。取り込む前に軽くたたいて掃除機をかけると、効率よくダニを除去できます。掃除機がけは、縦横斜めと向きを変えて念入りに。裏側も忘れずにかけましょう。
●観葉植物:風通しのいいところに配置して
【予防法】
毎日水やりをして濡れた状態の植物は、カビが繁殖しやすい状態。水はあげすぎず、表面の土が乾いてからに。風通しのよいところに置き、受け皿にたまった水はこまめに捨て、枯れ葉は取り除きましょう。
【予防法】土にカビが生えたら、その部分を新しい土と入れ替え、日当たりのいい場所に置いて乾燥させましょう。受け皿は水洗いし、消毒用エタノールをつけた古布でふきましょう。
カビ対策のために換気の習慣を
湿気はカビの大好物。日ごろからこまめに換気をする習慣をつけて、予防を心がけましょう。
●窓
雨の日以外は、朝起きたら5分ほど窓をあける習慣に。2か所以上あけ、空気の通り道をつくって。外より湿度が高い日は、あけた窓の方に向け、扇風機をかけるのも効果的。
●エアコン
湿気がこもりがちな日は、エアコンの除湿機能を上手に使って。洗濯物を部屋干しするときにもおすすめです。気温が高いときは冷房にしても、湿気を逃す効果あり。
●換気扇
キッチンでは、調理中とその前後5分、換気扇を回して。浴室は、床が乾燥するまで回すのが目安。このとき、ドアの通気口が閉まっていると湿気が逃げないので注意しましょう。
※塩素系漂白剤は、クエン酸などの酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生するので、絶対に同時に使用しないでください。塩素系の洗剤を使用する場合にはゴム手袋をして、必ず換気を行うようにしましょう。