「必要な食材だけ安く買う」。これが徹底していれば、そもそもムダは出ないはず。でも、特売品やセール品を見るとつい予定外のものまで購入。結果、食費も膨らむし、使いきれずムダにしてしまうことも…。
そんな「どうしても食費が減らない…」と悩む読者を、マネーコンサルタントの市居愛さんが診断! 最大の原因は、買い物の仕方にありました。
1週間の買い物方法を見直してムダを洗い出す
「計画性のない買い物で食材をムダにすることも多くて…」と話すHさん(仮名・東京都・31歳)は、夫と1歳の長男の3人暮らし。予算はとくに決めていなくて、生活費はたりなくなったら引き出し。1か月の食費は約8万円ですが、家計簿をつけていないため使途不明金もあり、オーバーする月もあるとか。
「レシートチェックだけでムダがわかります」と市居さん。
早速、買い物習慣の見直しをスタート!
●先週のレシートを見直していつ、いくら使ったかチェック
すべての画像を見る(全3枚)1週間分のレシートを見て買い物した曜日と金額をチェック。
「これで、買い物に行く曜日と内容の傾向を把握」
●買い物に行く曜日を「まとめ買い」「買いたし」に分けて決める
これまでは無計画に買い物に行っていたHさん。
「買い物は週2、3日に。『まとめ買い』と『買いたし』曜日を決めると予算感が身につきます」
<Hさんの1週間の買い物>
MON 5,042円
TUE
WED 2,932円
THU 2,274円
FRI 1,178円
SAT
SUN 2,068円
↓
<これからはこのルールに!>
MON まとめ買い 6,000円
TUE
WED
THU 買いたし 3,000円
FRI
SAT 買いたし 3,000円
SUN 使いきる
月曜日に食材をまとめ買いし、木曜日と土曜日に買いたすことに。それぞれ6000円、3000円に予算を設定し、週予算は1万2000円に。まとめ買いの前日に食べきれば食品ロスなし!
買い物メモをつくって買いすぎを防止!
家計簿いらずで予算を管理するためには買い物メモが大事。買う食材を固定化すれば、予算オーバー防止にも!
●スーパーに行くときは必ずメモを持参する
家計管理で重要なのが「習慣化」。
「メモはスマホに入力して持ち歩いて。なにをどれだけ買うか、そのうち体で覚えられるようになります」
●先週買ったものを参考に1週間の買い物メモをつくる
使いやすくてよく買う食材は案外決まっているもの。先週のレシートを見ながら、今週分の買い物メモを作成。
「毎週ほぼ同じ食材と量を買うと金額が安定して予算が守りやすくなります。肉や魚の種類を替えれば献立のマンネリも防止」
<買い物メモのポイント> ・米、調味料は別途予算を設ける
毎週買わない米や調味料などは、週予算とは別に予算を確保。
「5000円程度の予算をとっておくと、週予算が崩れません」
・メモにない食材で食べたいものは買った当日に使う
「肉や野菜の種類は気分で変えて。予算内なら食材の買いたしもOK。そのときは買い物当日に食べて、使い忘れを防止」
・1週間で使いきれなかったらメモから除く
まとめ買いの前に冷蔵庫をチェック。
「使いきれずに残っているものは量を減らしたり、買うのをやめてメモを更新していきましょう」
●Hさんの買い物メモ
<まとめ買い日>
ベビーリーフ 1袋
トマト 4個
キャベツ(白菜) 1/2個
ナス 3個
モヤシ 1袋
ニンジン 3本
タマネギ 4個
バナナ 1房
ほかの果物 1個
魚 1パック
肉 300g×2
豆腐(3個入り) 1パック
納豆 1パック
卵 1パック
子ども用チーズ 1袋
ヨーグルト 4個入り×2
食パン 1袋
<買いたし日>
ベビーリーフ 1袋
モヤシ 1袋
肉 300g
食パン 1袋
豆腐(3個入り) 1パック
牛乳 1本
ヨーグルト(4個入り) 1個
「慣れてくると、カゴの重さで大体の金額がわかるようになりますよ」
●これでマイナス1万5000円達成!
・目標予算:月6万円(週予算1万2000円×5週分)
・米や調味料代予算:5000円
合計:6万5000円
買い物の習慣を見直すだけで、今までの食費月8万円から、月に1万5000円も食費ダウン! ムダを省けば、節約はかないます。
食費が減らなくて困っているなら、この1週間でなにをどう買ったのか、まずはレシートを見ながら振り返ってみましょう。