おうち時間が増え、食材をまとめ買いする機会が増えた家庭も多いのでは。でもその分、使いきれずにムダにしてしまう…というお悩みも。お金の無駄にもつながってしまいます。
食品ロスをなくして食費を節約するためには、冷蔵庫の使い方に秘密があるよう。整理収納アドバイザーとして活躍する海老原葉月さんの冷蔵庫をのぞいてみました。
食費月2万3000円!冷凍保存を賢く活用して食品ロスを減らす
すべての画像を見る(全7枚)汚部屋時代、夫婦2人での食費は常に月8万円を越えていたという海老原さん。8年たった今は、家族が増えたにもかかわらず、当時の食費から7割以上も減らした2万円台前半をキープ中!
「当時食費が膨れ上がったのは、使い道を考えずに食材を購入し、食べきれないとか、傷んだから捨てるという食品ロスの多さが原因でした。しかし、働き方改革によって夫の収入が半減。暮らしを見直し始め、その一環で冷蔵庫の整理にもとりかかったところ、自然と適正量が決まりました」
さらに、使いきれないと思った野菜は1回使用したあとすぐに冷凍保存に回して、料理に上手に活用することでムダなく使いきりができるように。「ムリな節約をしなくても、冷蔵庫を整えるだけでロスがなくなり、食費は必ず減らせます!」
●海老原さんの冷蔵庫ルール
<その1:食材は1週間で消費できる量を目安に買う>
4人が1週間で食べる量と、家にある在庫量を把握したうえで買い物へ。特売品に惑わされず、決めたものを必要な量だけ購入。
「買い物を週1回に減らせるので、ついで買いによる余計な出費も防ぐことができます」
<その2:使いきれないものは積極的に冷凍する>
肉や野菜は最初に使用したあと、残った分をその場で小分けにして冷凍保存。
「冷凍するためわざわざ準備するのではなく、使ったついでに冷凍に回すと面倒に感じません」
劣化や放置の末、処分する食材がゼロに!
<その3:冷蔵庫の中身は1か月でリセット>
月末、庫内がスカスカの状態になったら、掃除をして家計簿を集計。
「食費の予算を1か月ごとにたてているので、食材の余りがでないように使いきります」
調味料の残量なども、このタイミングでチェック。
余計なものがないから在庫がひと目でわかる冷蔵室
入っているのは1軍食材のみ。奥まですべて見渡せて、取り出しやすく、しまいやすいから、迷子も使い忘れもなし!
●用途ごとに住所を決めて探しやすくする
食材は使用シーンごとにジャンル分けし、取り出す頻度なども考えて最適な位置にセット。
「散らばりやすいものはボックスにまとめると、使い忘れ&迷子の防止になりますよ」
<朝食用>
朝食の用意もラク!
<お弁当用>
忙しい朝のお弁当づくりも時短で。
<早く食べたいもの>
賞味期限が見えるように収納するのがコツ。
●在庫管理のために5割収納をキープ
買い物後、食材をすべて入れた状態でも5割に収めるのがルール。
「冷蔵室は中身が少ないほど冷蔵効率が上がるので、電気代の節約にもなります」
とくに下段は、半分あけておくと料理を鍋ごと収納することもできて便利。
●消費に追われる常備菜づくりはやめる
以前は常備菜をつくっていたという海老原さん。しかし、途中で食べ飽きてしまったり、消費が間に合わず処分したことも。
「思いきってやめたら、手間も大幅減。その日の気分で食べたいものをつくることで、気が楽になりました」
●頻繁に使う調味料は開閉しやすい容器に
登場率の高いポン酢とめんつゆは、サッと片手であけられる半透明の容器に保存。
「料理中も、これならあけ閉めに手間をとらないので、慌てず調理できるんです。残量を把握しやすいので、ダブリ買いの防止にもなります」
●残量の多い調味料は取り出しやすい位置に
定番以外の早く使いきりたい調味料は常に存在をアピールできるよう、目線と同じ高さにあえて配置。
「手が届きやすいと使う機会も増えるので、賞味期限内にしっかり使いきることができます」
<食費削減テク>1:使いきれる自信がつくまで調味料は買わない
1回使っただけで賞味期限ぎれ…ということがないよう、最低でも3レシピ以上に使え、週1回は登場すると確信がもてたら買うルール。
「ナンプラーは購入に2年悩みましたが(笑)、今は大活躍!」
<食費削減テク>2:買い食い防止用食材をストックしておく
思いたったらすぐつくれる早ゆでパスタやスープの素を常備。
「疲れたときや、子どもからのリクエストがあったとき、ついコンビニへ…が防げるように。これだけでも月1万円ほどの節約につながりました」
節約=予算を削ることとは限りません。冷蔵庫収納が上手にできれば、買いすぎやムダがなくなって、みるみる食費がスリムに! 達人のワザを参考に、まずは見やすい冷蔵庫に整えることから早速スタート!
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