新型コロナウイルスの影響で、気軽に人に会えない時代になってしまいました。そんななか、「孫の顔が見たい!」「東京にいる娘・息子家族と顔を見ながら話がしたい」という実家の両親と、スマートフォンのビデオ通話を活用して楽しくコミュニケーションしている家庭も増えています。

一方、スマホのビデオ通話には思わぬ落とし穴も…。大手キャリアが主催するシニア層向けスマホの使い方講座などのイベント企画なども行う編集者の小林奈巳(女子部JAPAN(・v・)/都恋堂)さんに「ビデオ通話に必須のアイテムや、もっと楽しくなるビデオ通話の利用法」を解説してもらいました。

スマホに手を振る女性
「オンライン帰省」が増えています
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スマホ初心者でも大丈夫。快適にビデオ通話するためのおすすめグッズや利用法

●ビデオ通話はデータ容量と電池の減り具合に注意

LINEやFaceTime(iPhoneなどAppleの通信端末同士で利用できるビデオ通話アプリ)を使えば、電話をするのと同じくらいの簡単な操作でビデオ通話を開始できます。ただし、ビデオ通話はやりとりするデータ量が非常に大きいため、月々に使えるデータ通信量をオーバーしてしまう危険性があります。

「とくに格安スマホではすぐに月々のデータ使用量の上限に達してしまいます。そのため、ビデオ通話を行うときはWi‐Fiが利用できる環境で行うことを推奨します。通信環境も安定しているので時間を気にせず、心ゆくまでご家族やお友達とビデオ通話ができます」

大量のデータを送受信するので電池の消耗も非常に激しくなります。
「話に夢中になりすぎていつの間にかバッテリーぎれに…ということにならないように、コンセントから離れた場所で通話する場合は、外づけバッテリーも併用すると便利です。2000円前後で持ち運びもラクな外づけのコンパクトバッテリーを購入できるので、電池ぎれを気にせず、ビデオ通話したいならぜひ購入を検討してみてください」と小林さんは指摘します。

●スマホスタンドとマイクつきワイヤレスイヤホンも必須

スマホスタンド

ビデオ通話は、スマホの正面についたカメラで自分の顔を映しながら会話をします。手でスマホを固定したまま長時間会話すると、手が疲れてしまいますよね。

「スマホを固定できるスタンドがあると長時間のビデオ通話も苦になりません。スマホをスタンドに固定することでカメラが揺れて見づらくなる心配もありませんし、なにより両手が自由になるので、何か別のことをしながらの『ながらビデオ通話』もできます。中には、スマホをスタンドに固定して、娘さん一家とオンライン夕食会を開いたり、お孫さんとお互いのペットを見せ合って楽しんでいるシニア層の方もいらっしゃいますよ」

スマホスタンドは100円ショップでも購入可能です。また、スマホに内蔵されたマイクやスピーカーだと周囲の雑音に邪魔されて、相手の声が聞き取りにくいこともあります。

「そんなときはスマホのBluetooth機能を利用したマイクつきワイヤレスイヤホンが便利です。相手の音声も自分の声もクリアに聞こえるだけでなく、ビデオ通話で盛り上がりすぎて周囲に迷惑をかける心配もなくなります」

●リモート時代はまだまだ続きそう。ビデオ通話の環境づくりを!

東京をはじめ日本全国で感染者数が過去最高を更新するなど、コロナの影響は長期化しそうです。
「家族が離れ離れの環境のなか、たとえば『おじいさんが病気になった』といった非常事態が起こったとき、ビデオ通話に慣れていたら、離れた場所からでも適切な対応を一緒に考えることができるはず。『お母さん、あの料理のつくり方教えて』『孫の宿題を見てやって』といったやり取りも、ビデオ通話を使いこなせば、臨場感たっぷりで楽しめます」と小林さん。

小林さんが中心となって編集したムック『

孫の顔が見たい! はじめてのスマホでビデオ通話

』(扶桑社刊)を読めば、スマホの操作が苦手、ビデオ通話なんて無理! というシニア層でも簡単にスマホでビデオ通話ができるようになります。
ビデオ通話を使ったお孫さんとの遊び方や友人との交流方法なども詳しく紹介しているので、ぜひ、参考にしてみてくださいね。