フジテレビ「ノンストップ!」のコーナー「ノンストップ! ESSE」。プロデューサーの吾妻聖子さんに、コーナーの裏側を紹介してもらいます。
今回は、金曜日の人気コーナー「OneDish」ができるまでの裏話を教えてもらいました。
ノンストップの人気コーナー「OneDish」ができるまで
今日は、金曜日の人気コーナーOneDishができるまで。のお話をしたいと思います。
●ロケは事前準備が大切
OneDish制作は、まずロケに行くエリアを決めるところから始まります。
「ノンストップ!」の番組が開始して以来、8年以上続いているコーナーなので、行くことができるエリアはほとんど行きつくしています。だから、新しいお店や話題の場所などがどこにあるのか。どこに行けばおもしろいVTRがつくれるかのリサーチ作業を進めます。
リサーチ結果を受けて、会議をしたあと、今度はADとディレクターがロケハンという下見作業に入ります。実際にそのエリアに足を運んで歩いてみて、どんなお店があるのか、どんな道なのか、周辺を含めて調査するわけです。
さらに、ロケハンで撮影した写真などを見ながら、改めて歩く場所やお店の目星をつけていきます。出演する坂本昌行さんはとっても気さくな方なので、想定していなかったお店に入ることも少なくありませんし、お店の方に声をかけて頂いて、お邪魔することもあるので、すべて台本どおりとは行きませんが、スタッフが事前に確認することは番組制作では欠かせません。
撮影するための準備が整うと、ロケに行きます。ロケに同行するスタッフは、全部で10人ほど。さらに、お料理をするシーンではここに4名のフードコーディネーターさんが来てくださいます。制作スタッフ・技術スタッフ・スタイリスト・メイクと結構大勢で動き回るので、街で見かけるとちょっと目立つ集団になってしまいます(現在はコロナ禍のためロケを見合わせています)。
●編集作業は直しの連続
撮影が終わると、編集作業です。まずはディレクターが撮影した内容を短くまとめて、テロップや音がない状態で、最初に私がチェックします。そこで、もっとこうした方がいいとか、こういう画をたそうとか、説明を詳しくしようとか、第1段階の直し作業になります。
その後、フジテレビのプロデューサーと私で、直したものを再度チェックします。ここでも直しが発生します。ADはこの間に、放送する情報が間違ってないか、というウラドリ作業に奔走します。お店の人から教えていただいた情報も、万が一を考えてすべてウラドリをするのです。
たとえば、「○○という△△産のフルーツは、体にいいとされる」というようなナレーションが入っていた場合、○○というフルーツが本当に存在するのか、実際に△△でつくられているのか、本当に体にいいのかを証明してくれる機関に問い合わせて、確認します。間違っていないとわかったら、どこに問い合わせてどう確認をとったのかを資料にまとめて提出します。1本のVTRで、資料は何十枚にもなるんです。
この作業が終わると、編集室に入り、編集マンにテロップや映像の加工をしてもらいます。でき上がったVTRをプロデューサーが再度チェックし、音効さんにBGMなどの音をつけてもらいます。こうして完成したVTRが生放送にかけられるのです。
生放送当日は、別のプロデューサーにナレーションチェックをしてもらったあと、直前にナレーターさんと読み合わせを行います。
いかがでしたか? 1本のVTRができるまで、かなりの時間と多くのスタッフが関わっているんです。長々と書いてしまいましたが、この記事を読んでいただいたあとは忘れていただき、皆様にはOneDishをシンプルに楽しんでもらえたら嬉しいです。そのためにテレビマンはがんばっているので!
今後ともノンストップとOneDishをよろしくお願いします。