夏が近づき、そろそろ薄着の季節。分厚いアウターの下に隠してたくわえてきた脂肪が白日の下にさらされてしまいます! 夏本番に間に合うように、カロリー制限不要で「ひもじさゼロ」と話題の「糖質オフダイエット」に挑戦してみては?

糖尿病の食事療法に詳しい医師の牧田善二先生に詳しく解説していただきました。

肉巻きアボカド01
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話題の「糖質オフダイエット」を医師が解説

ダイエットを成功させる食事術といえば、これまでは“カロリー制限”が主流で、かつ効果的と考えられてきました。しかし、「太る原因はカロリーではなく、糖質にある」と牧田先生は明言。

「炭水化物やイモ類、根菜類などの野菜に多く含まれる糖質は、消化されると体内でブドウ糖に変化し、血液中に送られて血糖値を上げ、エネルギーとして利用されます。しかし、糖質をとりすぎると、生成されたブドウ糖は使いきれずに中性脂肪として体内にたまることに。これが肥満のメカニズムです」

たとえば、スパゲティミートソースひと皿に含まれる糖質量は、なんと角砂糖約19個分! このように、毎日の食事で気づかないうちに過剰に摂取していることも。糖質の多い食材を避け、肉や野菜などのおかずをしっかり食べることが、無理なくやせる秘訣だそう。

「ほかにも、いくつか押さえておきたいポイントがあります。たとえば、肥満と深い関わりがあるとされる腸内環境を整えたり、基礎代謝が落ちないよう、筋肉量を維持することも重要です。また、酢やオリーブオイルなどの食材を積極的に取り入れるほか、食事はきちんと3度以上とりましょう。血糖値が安定し、やせやすくなります」

そこで、どうすれば効率よくやせることができるのか、糖質オフダイエットを実践するうえで積極的にとりたい食材を教えてもらいました。

肉=太りやすいは誤解?タンパク質は積極的にとって

肉を食べると太ると思われがちですが、実はゆる糖質オフの食事を実践するときには、積極的にとりたい食材です。

「肉に含まれるタンパク質は筋肉のもと。脂肪も、食べたものがそのまま体につくわけではなく、消化吸収の過程で分解・合成されて新しい物質に変化。私たちの細胞をおおう細胞膜に多く使われるうえ、余分な脂肪は排出されるので、案外、体内には残らないんです」

肉には優れた栄養素もたくさん含まれているといいます。

「たとえば、鶏肉は抗酸化力の強いカルノシンを多く含み、豚肉は疲労回復に役立つビタミンB1が豊富。赤身の牛肉なら、鉄分も効果的にとれます。糖質限中は主食を控える分、タンパク質をしっかりとることが大切です。太りやすいと敬遠せずに、きちんと食べましょう」

今回は肉を使った、糖質オフの絶品おかずを紹介します。

濃厚なアボカドの肉巻きは良質な栄養満点

とろ~り濃厚なアボカドに、カリッと香ばしく焼けた豚バラ肉がよくマッチ! ユズコショウ風味にすると、こってりなのにさわやかにいただけます。

●豚肉のアボカド巻きユズコショウ仕立て

【材料(4人分)】

・豚バラしゃぶしゃぶ用肉 12枚(200g)
・アボカド(縦半分に切って種と皮を除き、縦12等分にする) 1個
・塩 少し
・サラダ油 大さじ1
A[酒大さじ2 ユズコショウ、しょうゆ各小さじ1]
カイワレ(根元を切り落として食べやすく切る) 1パック

【つくり方】

(1) 豚肉は1枚ずつ広げて塩をふり、アボカドを1切れずつのせて包み巻く。
(2) フライパンにサラダ油を中火で熱し、(1)の巻き終わりを下にして入れて焼きつけ、両面こんがりと焼く。合わせたAを回し入れ、汁気を飛ばしながらからめる。
(3) 器にカイワレを敷き、(2)を盛る。

[1人分303kcal/糖質1.1g]

<POINT>薄切り肉も中にアボガドを巻けば、糖質を上げずにボリュームが出せる02

<POINT>薄切り肉も中にアボガドを巻けば、糖質を上げずにボリュームが出せる

下に敷いたシャキシャキ野菜で早食いも防止! 食べごたえバッチリなのでダイエット中でも大満足です。

ESSE6月号付録「医者が教えるゆる糖質のやせレシピ」

では、話題の糖質オフダイエットの実践方法とともに、牧田先生監修のレシピも掲載。糖質オフに興味のある人は、ぜひ手に取ってみてください。

【料理/牧野直子さん】

管理栄養士、料理研究家、ダイエットコーディネーター。女子栄養大学卒業。おいしくて体に優しいレシピやダイエット法などを提案し、雑誌やテレビ、健康セミナーなどで幅広く活躍。近著に『

ゆでおき

』(主婦の友社刊)、『

ゆる塩レシピ

』(学研プラス刊)など