スーパーなどでの密を避けるべく、買い物頻度をなるべく下げることを提唱されていますが、冷蔵庫や棚の在庫がパッとわかれば、食材ロスや買い物頻度も下げられていいですよね。
そんな在庫の管理を一冊のノートで行う「使いきりノート」を提唱してくれたのはラク家事を提唱する三條凛花さん。
便利な書き方を教えてもらいました。
「使いきりノート」で食材、買い物のムダが生じない
食品をムダなく使いきるために、私は「使いきりノート」をつけています。
用意するのは、市販の手帳一冊。ここで使っているのは、セリアで100円で購入したもの。少し大きめのA5サイズの手帳です。
もちろんどんな手帳でもかまいませんが、下記の条件で選んでみてくださいね。
(1) 広めのマンスリーページがあること。2~3行以上記入できるものを選んでください。マンスリーページには週ごとのフリーメモ欄があるものが望ましいです。
(2) 年間ページがあること。
(3) 最後に、フリーページが6ページ以上あることです。
わざわざノートでつくるのは、冷蔵庫を開かなくても在庫確認ができるからです。冷蔵庫だけではありません。冷凍庫も、パントリーの中身もこれ1冊で把握できます。
これがあれば、献立が立てやすくなり、食べものをムダにしにくくなります。
なお、このノートは持ち運ばずに、キッチンに置いておきましょう。
それでは、順に沿ってその書き方をお伝えしていきますね。
●毎日開く「マンスリーページ」で在庫をチェックします
使いきりノートのメインページは、マンスリーページです。ここは、献立を決めるタイミングで必ず開くようにしましょう。
このページには2つの機能があります。
ひとつは「つくりおきチェック機能」。
1回の食事で食べきれない量のおかずをつくったときは、ここに書き込みます。つくった日にちの欄に料理名を書きます。そして、食べ終えたら線を引いて消します。
自分でつくったものだけでなく、お総菜を買いすぎたときや、市販のチルド食品を開封したときなどのメモ欄として使ってもいいでしょう。私は、野菜をカットしたりゆでたりといった半調理品をつくった日もメモしてあります。
次に「冷凍品チェック機能」。
たとえば、下味冷凍したもの、安かったから多めに買ってきたお肉やカットして冷凍した野菜など。冷凍した食品の食べきり目安は、週単位のことが多いです。そのため、冷凍した週がわかるように記入しておきます。こちらもつくりおきチェック機能と同じように、消費したら線を引いて消します。
ちなみに、自家製冷凍食品の食べきり期間は「2週間」がいちばん多いように思います。私の場合は、2週間で食べきりたいものの場合はとくに印などをつけず、「1週間」「3週間」などそれ以外の期間の場合は、食べもの名の横に(食べきり期間の数字)を書いてわかりやすくしておきます。
●日持ちする食品は「年間ページ」にまとめよう
乾物やスパイス、レトルト食品、お茶といった日持ちするものほど、意外と使いきれなかったりした経験はありませんか。それは「まだ大丈夫」だと思っているうちに、在庫を忘れて似たようなものを買いたしてしまったり、つい消費するのを後回しにしたりしてしまうからです。これもムダですよね。
こうした日持ちするものの管理には、年間ページを活用しましょう。賞味期限・消費期限の日づけの欄に食べもの名を書くだけ。
ただし、頻繁に使用していて、必ず期限内に使いきれると思うものまで書く必要はありません。
たとえば私は、しょうゆやみりんといった、すぐになくなる調味料や、ローリングストックとして買ってあるレトルト食品などは記入しないようにしています。
なお、賞味期限が年内でないものの場合、食べ物の名前を日づけに合わせて記入したら、☆マークなどをつけてわかりやすくしておきましょう。
大切なのは、買ってきたらすぐに記録すること。そして、月の初めに「今月食べきらなくてはいけないもの」をチェックしておくことも必要です。毎日でなくても、定期的な確認は大切になってきます。
書き込むのはたしかに手間になりますが、その都度、食品ストックの中身を一つずつ確認する手間がなくなるのは便利ですよ。
●よく買う加工食品は、「フリーページ」に書き込んで
ハムやウインナー、豆腐など、ご家庭ごとに「常備している加工食品」があると思います。そうしたものは、専用ページをつくると便利です。最初は年間ページを記録欄に使ってみたのですが、頻繁に買うので、すぐに欄に書き込めなくなってしまいました。
そこで使うのがフリーページです。まずは1番上に横線を引きます。そして縦線で区切っていき、加工食品の名前を書いていきましょう。
あとは、買うたびに、該当する加工食品の欄に日づけを書き込むだけです。3パックまとめて売られているものなどは、パック数の分だけ丸印を書いておき、使ったら黒く塗りつぶすと管理しやすくなります。
●生鮮食品は買ったときのレシートで管理。場所は「マンスリーページ」で
最後に、野菜、魚、肉、果物といった生鮮食品は、買い物をしたときのレシートを活用すると便利です。この4種類以外の品名は、あらかじめ黒マジックで消しておきます。そして、使いきったら黒マジックで塗りつぶします。
加工食品を別途フリーページに記録している理由は、パック数が多いものがあるからです。レシートには丸印を書き込むスペースはありません。管理がしにくくなります。
なおレシートは、「マンスリーページ」に挟んでおくと目につきやすく、おすすめです。
このように、1冊の手帳を使うと、冷蔵庫やパントリーの扉を開かなくても、かんたんに食品の在庫確認ができますし、スーパーに行く頻度も下げられるというメリットもあります。100円あれば始められる習慣なので、ぜひ試してみてくださいね。