テーブルの上やキッチンの壁など、頻繁に行うふき掃除。単純な作業のように見えて、じつは作業効率も汚れの落ち具合もアップする、ちょっとしたコツがあります。
基本を押さえたうえでシーンごとの所作を変えれば、さらに効果的に。
掃除研究家で、ハウスキーピングコーディネーターのおそうじペコさんに、ふき掃除のコツについて教えてもらいました。
コの字ふきで無駄のない掃除を!
ふき掃除をするときに心がけたいのは、無駄のない動作。
まずはクロスの使い方から紹介します。
洗う回数を減らすために、1枚のクロスを表裏すみずみまで使います。
一般的な掃除用クロス(およそ20cm×30cm)をハンカチのように四つ折りにすると、手のひらサイズになりふきやすくなります。
これなら表裏合わせて8面ふき掃除ができることになり、無駄がありません。
広い面をふくときは、力が均等にかかるよう、手のひらを広げて乗せます。
汚れた場所をピンポイントにふくときは、力を込めやすいよう三本指を乗せてふきます。
以上が基本的なクロスの使い方です。ここからはシーンごとに効率のいいふき掃除の方法を紹介します。
1.広い面のふき掃除
テーブルなどの比較的広い面積のふき掃除は、なるべく往復回数を減らすことで無駄が生まれにくくなります。
また、Uターンするところに汚れをためないように動作にもコツが必要です。
これは、「コの字拭き」と呼ばれるふき方。
写真のように一直線に横方向にふいたら、直角に少し下げ方向を変えてまた横方向に戻す動作を続けます。
ジグザグにふいたりグルグルふくよりも往復回数が減るので、早く仕上げられて時短に。また折り返しに生じる、ふきだまりポイントも減ります。
全面をふけたら、クロスを新しい面に変えてテーブルの縁をつかむようにしてぐるりと一周ふいて仕上げます。
この動作で、折り返しポイントに生じる汚れもテーブルの縁の汚れも、一気にふき取ることができます。
2.キッチンやお風呂の壁
ガスコンロ回りやお風呂など、洗剤を使ってふき掃除するシーンです。
広い面に洗剤を使用する場合は、液だれや洗剤あとが残るのを防止するために、直接スプレーせず、クロスの方にスプレーします。
写真のようにクロスの5か所にスプレーしたら、全体を軽くもんで、洗剤成分を全面にいき渡らせます。
ふき方はコの字ふきですが、洗剤がクロスからしみてたれるのを防止するために、下から上に向かってふき上げます。
3.とくにひどい汚れのふき取り方
とくに汚れがひどい場所をピンポイントにふき掃除をする場合です。
まずは汚れのポイントに洗剤をスプレーします。ここで、すぐにふくのはNG。
1、2分おいて、洗剤成分を汚れにしっかり浸透させましょう。
クロスに三本指を乗せ、汚れた場所に外側からクルクルと円を描くようにしてふき取ります。
円を描くことで多方面から力がかかり、汚れをからめ取りやすくなります。
単純に思えるふき掃除ですが、工夫次第で掃除の効果を上げることができます。
また、工夫することで何度もふき直しすることがなくなり時短になるうえ、クロスの洗い直しの回数も減るので節水にも!
いいことづくめで満足感が得られ、掃除が楽しくなってくるはずですよ。