もちすぎも減らしすぎもせず、本当に自分が心地いい量にチェンジするだけで、部屋だけでなく暮らしも快適になります。
そんな、ものとのつき合いを見直して、心も暮らしも整ったというインテリアブロガー・かおるさんの生活に密着しました。
以前は雑貨集めが趣味。片づけ本と出会い、一念発起
仕事を辞め、雑貨屋巡りが趣味だった頃。毎日のように模様替えし、集めた雑貨をディスプレーするのが唯一の楽しみだったというかおるさん。どれだけものが増えても物欲は消えなかったそう。
ところが。そのものの多さがだんだんとストレスに。きれいな部屋を維持するために、いつも片づけに追われていて、飾らなくなった雑貨も捨てられずに収納はパンパン。
そんなとき、片づけに関する本を読み、「使えるものも手放していい」と知り、そこから一念発起。捨てるのは大の苦手でしたが、減らせばラクになるとわかり、やっと手放す決意がつきました。
好きで集めた雑貨や本は、管理できないほどの量をもたない。必需品だと思っていた家具や家電も、もつことにこだわらないなど、柔軟な思考でもち方を見直した結果、部屋は見違えるほどシンプルに。
「片づけや掃除が劇的にラクになり、人もすぐ呼べるようになったのは大きな変化。子どもたちも、友達に家がきれいとほめられて親子で喜んでいます」
テレビや本棚も必要ない。手放して暮らしがラクになったもの
本、服、家電…あって当然という思い込みを手放すと、暮らしがこんなに快適に! かおるさんが手放したものを紹介します。
●テレビの代わりに場所を取らないプロジェクターを
テレビが壊れたのを機に処分し、番組の視聴はプロジェクターで。
「観るのにひと手間かかる分つけっ放しがなくなり、ゆったりした時間を過ごすようになりました」
●本棚は処分し、ワイン箱に入る分量に
増え続ける本も定量制にしました。
「大きい本棚からワイン箱2個でつくったミニ本棚に替え、ここに入りきらない本はフリマアプリなどを利用して早めに手放します」
●手間のかかるラグやマットは置かない
「犬がラグの上で粗相をするたびに洗うのは大変。いっそない方がいいのでは? と思って撤去したら、掃除洗濯の手間が一気に省けました」
ラグやマットをなくして床面が見えるようになったことで部屋の印象も広々!
マットをなくして玄関もすっきり。
●似合わないズボンは1着ももたない
クローゼットはスタメン服だけに。片づくようになりました。
「一度、服をごっそり減らしたらとてもラクになって。ボトムスも好きなスカートだけにしたら、身支度のときにも迷わなくなりました」
●炊飯器はもたず、ご飯は鍋で炊く
土鍋を購入したのを機に、炊飯器を処分。
「最近は電気圧力鍋も併用していますが、楽しくつくれておいしく食べられるのがメリット。手入れの手間も炊飯器と変わりません」
●ペンダントライトは撤去して間接照明だけに
「部屋全体を照らす照明は必要だと思い込んでいたけれど、外したら部屋も視界もすっきり。大正解でした!」
3か所の間接照明はタイマーなどで自動点灯&消灯できるのも便利。
ものをスマートに手放せるようになる3つのポイント
ものを処分するのも手間がかかるもの。また、なかなか捨てられない…。と迷うときも。手放す基準をもっておくと処分がスムーズになります。
●不要品は直接収集所に
かおるさんの住んでいる地域の自治体では粗大ゴミを持ち込める施設があり、大きな不用品はまとめて持参。
「40kgで廃棄料は250円程度。自分で持ち込めば格安です!」
●家族の意思を尊重する
家族みんなが使うものは、全員の賛同を得てから捨てるのが決まり。
「寝室のロッキングチェアは家族のお気に入り。自分の判断だけで手放すことはしません」
●迷うものまでは手放さない
判断に迷ったときは「迷いスペース」に移動。雑貨はファイルボックスにいったん入れて様子を見ます。
「無理に捨てないことがリバウンド防止になります」
引き出しのひとつを判断に迷う洋服入れにしておきます。
発想や見方を少し変えてみると、以外なものがじつは不要品だったりすることも。かおるさんの暮らしを参考に、ものとじっくり見つめあう時間をつくってみるのもいいかもしれません。