50歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した長男・うーちゃん、里子の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。

うーちゃんもぽん子ちゃんもいないいないばあが大好き。シンプルな遊びなのに熱中してとっても楽しそうです。

その発想はなかった!子どもたちの自由な発想のいないいないばあ

うーちゃんがやっとつかまり立ちしたか立ち上がったころか、カーテンの近くまでハイハイで行って立ち上がり、カーテンの裏に隠れていないないばあをしていたものです。言葉も全然話せない頃からカーテンを勢いよくめくって、ばあっと顔をだしてうれしそうにしていました。

そんなうーちゃんは5歳になった今でもいないないばあをします。今は布団にすっぽり隠れて、「あれ? うーちゃんがいないぞ、廊下かな」などと言っていると布団の中からクスクスとした笑い声がもれます。布団は子どもの体の大きさに膨らんでいます。そんなやり取りをしばらくしていると「ばあ!」と言って布団をめくって、うれしそうに現れます。隠れる→登場する、のメリハリが効いていていないいないばあとしては見事なほうです。

布団から登場
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「パパ、ちょっと廊下に出てて」と言ってまた布団に隠れると「パパー!」と大きな声で呼びます。そうしてまた「あれ? うーちゃんがいないぞ」と茶番劇です。ときには布団の中に、一緒にぽんこちゃんとぼくと3人で隠れてママを呼ぶこともあります。

「パパが呼んでよ」とぼくにママを呼ぶように言いますが、ぼくが呼んでもママが来るわけがないのです。隣の部屋にいるママは当然面倒くさいわけで、なかなか来てくれません。うーちゃんとぽんこちゃんが布団の中から大声でママを何度も呼んで、ようやく来てくれますが、ずっと布団を被っていると暑くて途中で布団はめくっています。ママが歩く廊下の足音が聞こえたら慌てて布団をかぶります。なんの苦労でしょう。

●ぽんこちゃんも雑ないないいないばあに夢中!

そんな、いないないばあをぽんこちゃんもするようになりました。

前からテーブルの下に隠れて、顔を出すいないないばあをしていました。隠れているのですが、両手はテーブルのふちに掛かったままで雑です。雑さレベルは3です。

カーテン

カーテンでもやります。最初はきちんと隠れていますが両足は見えたままで、けっこう雑なのですが、何度もやっているうちに顔が半分出ているようになったり、ちょっと体にカーテンがかかっているまでの雑さに至ります。1歳のぽんこちゃんは「いない」とはまだ言えないようで「ない」と言います。雑さレベルは3です。

足

ベッドのシーツをめくって足を突っ込んで「あし、ない!」と言う、足のいないないばあもします。「ぽんこちゃんの足がないぞ!」と言うと足をシーツから出して「あったー」とうれしそうに言います。シーツがめくれて困ります。いないないばあと言うより、ただ足にシーツを掛けているだけにしか見えなくて雑さレベルは4です。

片手で隠す

顔を片手で隠しただけで「ない!」と言います。どうやら自分の目が手で隠れて見えないので、それがすなわち隠れたことになり「ぽんこちゃんがいない!」と言うと威勢よく手を顔から外して「いたー!」と言います。かなり雑ないないないばあですが、何度もやっているともっともっと雑になっていき、手で目を覆わず目が合っているときもあります。雑さレベルは5です。もう意味をなしてないと思いますが、うれしそうです。

【古泉智浩さん】

漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ

『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』

、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ

『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』

など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(

@koizumi69

)をチェック!