簡単に食費を減らせる! と話題の節約テクニックがあります。それは、食費用の「サブ財布」をつくること。
ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんは、「サブ財布とは、普段使っている財布にプラスして、1つの費目だけを専用に管理する財布。使える金額がわかりやすいから、使いすぎを防げるんです」といいます。
ファイナンシャルプランナーが太鼓判!お金が貯まる食費用サブ財布の活用法
サブ財布の活用の仕方は人それぞれですが、横山さんがもっともシンプルで効果的と考えるのが食費用。
「食費を制すものが家計を制します。まず食費節約に成功すれば、ほかの費目のやりくりも上手になりますよ」
ここでは、食費用サブ財布の詳しい使い方を伺いました。
【step1】専用の財布を用意する
メイン財布とは別に、食費用の財布を用意します。
「中のお札が見やすいものなら形はなんでもOK。お札のポケットが2か所以上、ほかにカードやレシートも入れるので、仕きりが多いものを選んで」
【step2】もらったレシートだけを入れ、1週間過ごす
まずは食費の実態をつかむことから。普段使っている財布で食費を支払い、レシートだけ食費財布に入れます。
「外食を食費にするかどうかなど、食費の範囲は家族で話し合いましょう」
自販機で買ったドリンク、レシートが出ないお店で買い物をした場合は、商品名と金額をメモして財布に入れます。
「現状把握はできるだけ正確な方がいいので、面倒でもすぐに対処するのがポイントです」
【step3】1週間したら集計。4週間続けて平均値を出す
1週間たったら、レシートを集計します。
「このとき、日々の食費と、米代やミネラルウォーターなど月1回程度でまとめて買っているものは分けて集計を。4週間続けてデータを集め、日々の食費の平均値と、米代など月1回程度の支出の目安を出します」
【step4】予算を決めて1週間分の食費を入れる
1週間の平均値が出たら、その額から2割減らした額を予算にします。たとえば、実際の支出が週2万円なら、予算は1万6000円に。
「米代など、まとめて買うものは週予算に入れずに、別枠で予算を取りましょう。お米を買っても、その週が赤字になる心配がありません」
サブ財布の中身は、以下のように分けて入れましょう。
★A:米代は専用のポケットに
米代やミネラルウォーター、アルコールなどのケース買いは、別予算を取っておきましょう。
「月の最初に買うようにすると、残りの額で買い物するだけなので、予算を守りやすくなります」
★B:1週間分の食費を入れる
予算で決めた1週間分の食費を財布へ。
「残りの3週間分の食費は、袋に入れるなどして保管しましょう。ちなみに、食費には自炊分だけでなく、外食費を含めることをおすすめします」
★C:レシートを入れる
レシートは、買ったものを見直すための大事なツール。財布の中に保管場所を決めて、捨てずに入れておきましょう。
「週の終わりにサッと見直す習慣をつけて、翌週の買い物に生かして」
★D:クレジットカードは入れない
財布の現金の減り方で、予算内でやりくりする力がつくのが、サブ財布。
「買い物しても現金が減らないクレジットカードは入れません。予算がしっかり守れるまで、現金主義に徹して」
★E:ポイントカードは食費に関するもののみ
ポイントカードは、食費に関するものだけを入れます。
「たくさん入れすぎるのは、必要なとき迷子になる失敗のもと。よく行く店のカード数枚に絞り込んで、すっきり整理しておきましょう」
【step5】食費財布を使って買い物をスタート
食費財布に1週間分の予算の現金を入れます。
「唯一のルールは、食費はこの財布からのみ出すこと。スタート日はまとめ買いの日など、やりやすい日でOK。週末に支出が増える人は、月曜から始めて平日の支出を抑えると、予算が守りやすくなります」
もし予算を使いきってしまったら、翌週の予算から立て替えます。
「ただし、翌週はその分を引いた額でやりくりを。たとえば、週2万円で、2000円たらずにたしたら、翌週の予算は1万8000円に」
【step6】1週間たったらリセットする
1週間したら、財布のお金とレシートを全部出してリセット。次の1週間分の予算を財布に入れます。
「赤字になると、翌週のやりくりは大変ですが、ここががんばりどころ。節約方法を考えるきっかけになりますし、クリアすれば、やりくりに自信がつきます」
財布に余ったお金は、貯金箱へ。「貯まったら豪華な食事」などと目標を決めると、がんばる意欲がわきます。
「なにに使ってもいいお金として、専用の財布を用意し、お楽しみに使っても」
レシートは捨てる前にサッとチェック。
「思ったよりお菓子が多い」など消費傾向に気づいたり、「これを削れば2000円浮く」など節約ポイントを発見したり、改善の糸口が見つかります。
【step7】1か月続ける
1週間ごとにリセットして、4週間(1か月)続けます。
「最初の週より次の週、さらにその次と、続けるほどラクに予算が守れるのを実感するはず。うまくいかない場合は、予算を実現可能な額に増やしたりして、再トライしましょう」