食卓でワインを楽しむ方も増えているのではないでしょうか。和食にも合うワインといえば白ワインです。
「世界ではフレッシュでライトなスタイルの白ワインと言えばピノ・グリージョが定番です」と教えてくれたのは、ソムリエの福村真弓さん。人気の秘密と、飲むべき3本を教えていただきました。
ピノ・グリージョが世界中で大ブーム!
世界で大人気のピノ・グリージョをご存知でしょうか?
ピノ・グリージョのグリージョはイタリア語でグレーを意味し、果皮がややオレンジや紫がかった色をしています。日本ではあまり知られていませんが、海外のスーパーではピノ・グリージョだけで何種類も品ぞろえがあるほど人気の白ワインです。
●ピノ・グリージョのブームのきっかけは?
北イタリアでつくられたピノ・グリージョがアメリカで大ヒットしたことにより、世界的に人気を博しました。アメリカは世界でもっともワインが消費される国のひとつです。アメリカでのピノ・グリージョの成功を機に、オーストラリアやニュージーランドなど世界中で栽培されるようになりました。
北イタリアで多く栽培されるピノ・グリージョは、とくにトレンティーノ・アルト・アディジエ州のアルト・アディジェが高品質なことで有名です。
アルト・アディジェ地域は生産量は少ないものの、イタリアのなかでも賞をとるワインが多いことで有名です。
お気に入りのピノ・グリージョを見つけよう
近年、食事のライト化とともにアルコールが低く軽やかなワインが人気を得ています。
ピノ・グリージョはフードフレンドリーな白ワインが多く、シトラスや白桃などのフルーツの香りがあり、穏やかな酸が特徴です。日本の食卓にもぴったりな白ワインをぜひ、ご自宅でも楽しんでみましょう。
●マスターオブワインが手がける!世界のトレンドをとらえる1本
【香り】
もぎたてのフレッシュなグレープフルーツやよく熟した洋ナシや白桃などのフルーツの香りがたくさんつまったワインです。さわやかでフルーティーな親しみやすい香りに味わいにも期待が高まります。
【味わい】
味わいも口に含んだ瞬間はフルーティーですがしっかりとした辛口で、フレッシュなグレープフルーツやグレープフルーツピールのような柑橘系の味わいが口中に広がります。飲みごたえもあり、これからの季節にぴったりなさわやかなピノ・グリージョです。
【飲むシチュエーション】
お花見の季節にキリッと冷やして外で飲みたい清涼感のあるワインです。便利なスクリュー・キャップですので、アウトドアにピッタリ。生ハムのサンドウィッチやお肉のパテなどをつまみながら楽しみたい1本。
・グッドワイン ピノ・グリージョ 生産国:オーストラリア 12,5% 1749円(税込) 輸入元:イズミック
●家庭料理に合わせて楽しみたい!食欲がそそられるワイン
【香り】
ライム、レモン、カボスなどの繊細なシトラスの香りに、塩っぽいミネラルの香りが感じられます。強すぎず洗練された香りで、香りがひかえめなワインは料理も幅広く合わせられそうです。
【味わい】
フレッシュなレモンを絞ったようなすっきりとした酸が感じられ、食欲がそそられます。お野菜からお魚、鶏肉など幅広く合わせて楽しめるワインです。
【飲むシチュエーション】
毎日、冷蔵庫に常備しておきたい万能ワイン。飲み飽きない柑橘系の香りと味わいのワインは料理も選ばず、家庭料理と幅広く合わせて楽しめます。白身魚の塩焼きや鶏のグリルにしっかりレモンを絞ってお楽しみください。
・アロイス・ラゲデール ピノグリージョ ヴィニエーティ デッレ ドロミーティ 生産国:イタリア 12,5% 2916円(税込) 輸入元:ジェロボーム
●大人の休日に!チーズをつまみながら味わいたい通向けピノ・グリージョ
【香り】
レモンやライムのフレッシュな柑橘の香りにかすかにスモーキーな香り。非常に複雑な香りです。白い花やかすかにホワイトペッパーの様なスパイスの香りも。
【味わい】
味わいはとても凝縮感があり、柑橘や青リンゴ、洋ナシの様なフルーツのエキスがいっぱいつまった味わいで、余韻も長く続きます。
【飲むシチュエーション】
ワインだけでも十分に楽しめるワイン通向けのピノ・グリージョです。ブロックのパルミジャーノ・レッジャーノチーズや生ハムをつまみながら楽しみたい大人のワイン。休日にゆっくり音楽や映画を楽しみながら飲むのにぴったりなピノ・グリージョです。
・ピノグリージョ コフェレルコーフ 生産国:イタリア 13,5% 4104円(税込) 輸入元:テラヴェール
EPAの締結によりEUのワインは関税が撤廃され、今後、以前より価格が下がる可能性が高くなりました。チリやオーストラリア産などのワインのように買いやすくなりそうです。ぜひ、この機会に人気の品種を楽しんでみましょう。