働きながらの子育ては、とにかく時間との闘い。いかに「時短化」するかがカギになってきます。

普段から交流があるという、子育てや家事を発信するイラストレーターのマルサイさんと整理収納コンサルタントの本多さおりさん。家事や育児の悩みを互いに打ち明けることも多いというおふたりに、ここでは、「時短」をテーマにお話をしていただきました。

マルサイさんと本多さん
家事と育児と仕事を、無理せず回していくためにできること
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マルサイさん×本多さおりさんの対談。家事と育児と仕事…どうしてる?

<マルサイさん>

2人目のお子さんの誕生で、生活が一変したと言っていたけれど、最近はどう?

<本多さん>

小さい子が2人いる生活って、障害物競争みたい。次々とノルマが待ち受けてて、やってもやっても終わらない。その間に新たな障害が生まれたりして、ずっと追われてる…。

<マルサイさん>

わかる、わかる! うちも子どもが3人いるから、一日じゅう家事が頭から離れない。常に時計を気にしていて、「ヤバッ! お迎え行かなきゃ」とか、バタバタしてるよ。追われてるというか、離れていくゴールを追いかけている感じかな。

<本多さん>

体が忙しいだけじゃなくて、頭も次のことでいっぱいになっちゃうよね。夫は休憩上手で、家事をやりつつも、うまいこと休んでる。いいなぁって思うけど、私は、その間に1個でもノルマをクリアしなきゃ! と思っちゃうんだよねぇ。

●夜10時半になったら「お母さん業」は閉店

<マルサイさん>

最近、キリがないから夜10時半になったら強制的にシャッターを下ろして、自分の時間を確保するようにしたんだ。「本日はお母さん業、閉店しました」って。家事も仕事もしないことに決めて、海外ドラマを1日1本観てるんだけど、50分でも、ほっとできる時間って貴重!

<本多さん>

私は、料理以外の掃除、洗濯、収納は好きだから、家にいると「やれること」を見つけちゃうんだよね。だから、仕事道具を持ってカフェに避難してる(笑)。「ただのお茶を飲みに来た人」になると、やっと頭から家事を追い出せる気がして。

<マルサイさん>

家事が好きなのはうらやましい! 私はできるだけやりたくないから、やらない理由を目ざとく探してるよ(笑)。チェストの下はだれも見ないから掃除はいっかとか、洗濯物もみんなでたためば瞬殺だよね、とか。そうやって「やらない家事」を決めるうちに、家事時間がずいぶん短くなった! 目標値を100点からどんどんマイナスしていってる感じかな。

<本多さん>

この間、マルサイさんのインスタグラムで、夕飯をインスタントラーメンにしたっていう投稿があったよね。その手があったか! って思った。

<マルサイさん>

そうそう、ほんとは昼に出すはずで、さすがに夕飯には…って思ったんだけどね。子どもがラーメンがいいって言うから、まぁいっかって。夕飯ギリギリまでなにもしないで、有意義に過ごしたよ(笑)。

●「面倒」を減らすと、かかる時間も減る

<本多さん>

全然いいよ~、おいしいもん! 私は、時短したいっていうより、「どうやったらラクになるか?」を考えるうちに、結果的に時短になっていることが多いかもしれないな。ものの出し入れが面倒だからアクション数をひとつ減らす、とか。「面倒」が減るのに比例して、かかる時間も減っていくのがうれしいよね。

<マルサイさん>

家事の時間って思うといやになるから、最近、家事も「自分の時間」にできないか考えてて。私、落語が好きだから、料理しながらイヤホンで聞いてるんだけど、「料理してるけど私の時間!」って気がするよ。たまに爆笑するから、家族は変に思ってるかもしれないけど(笑)。

<本多さん>

それいいね! 落ち着いたら、1人でホテルにゆっくり泊まりたいなぁ…。雑誌のホテル特集、読んじゃうもん。

<マルサイさん>

私、寂しがり屋みたいで、それはないんだよね。1人になるのは、ショッピングモールに1時間行ければ十分かな(笑)。

【マルサイさん】

埼玉県在住。育児漫画が人気のインスタグラマー、イラストレーター。夫、長男、二男、三男の5人家族。最新刊は

『がんばらなくてもデキてる風 めんどくさがり母さんの最強ずるメシ』

(扶桑社刊)

【本多さおりさん】

埼玉県在住。夫、長男、二男の4人家族。整理収納コンサルタントとして、雑誌をはじめ各メディアで活躍。近著に

『とことん収納』

(大和書房刊)など