夏の風物詩といえば、日本では花火や浴衣、風鈴などが思い浮かびます。
しかし北欧では、「ザリガニを食べるザリガニパーティ」が夏の定番なのだそう。
ここでは、フィンランド人の夫と国際結婚し、北欧文化に詳しいルミコ・ハーモニーさんに、ザリガニパーティの魅力と楽しみ方を語ってもらいました。
北欧の夏の風物詩、ザリガニパーティ!どうやって楽しむの?
ザリガニ釣りをしたことはあっても、食べたことのある日本人は少ないのではないでしょうか。でもじつは、欧米や中国では「食用ザリガニ」が一般に食されているんです。エビやカニに似た味で、とってもおいしいんですよ。
●ザリガニはグルメ食だった!
「kraftskiva」と呼ばれるザリガニ・パーティは、もともとスウェーデンの慣習がフィンランドに入ってきたもので、すばらしい夏をお祝いするものです。
ザリガニはグルメ食で、値段もけっして安いものではありません。ザリガニ漁が夏の間だけ解禁されるのも、また盛り上がる秘訣でしょうか。
北欧でも、ザリガニパーティをするのはひと夏に一度くらい。天然物のザリガニは1匹1000円以上もするほど高値なので、一度くらいしかできないというのが本音だそうです。
●日本でもイケアでザリガニパーティの食材が買える!
わが家でも、恒例のザリガニパーティを開催しました。
食材はイケアで購入。日本にイケアができて以来、北欧の食材を求めやすくなりました。
冷凍の箱入りで販売されており、前日からじわじわ解凍するだけで、塩とディルの風味があるザリガニが堪能できます。
●ザリガニパーティを盛り上げるメニュー
ザリガニパーティには、ザリガニ以外にも定番の食べ物があります。
<アクアビットというお酒>
アクアビットは、ジャガイモを主原料とした、アルコール度数の高い蒸留酒です。北欧のザリガニパーティの際には、みんなで飲むそう。
<ベリージュースとエルダーフラワージュース>
濃厚なシロップに水をたして薄めて飲みます。現地では、実際にベリーを収穫し、自分でジュースを手づくりして、1年間楽しむそうです。
<スープ>
白いクリームベースの、キノコスープやサーモンスープが定番。ザリガニだけではおなかを満たせないので、スープもぜひ用意してください。
●食器や雑貨も北欧のものを
テーブルに北欧のアイテムを加えると、ぐっと雰囲気が出ます。ここではイケアの食器や、マリメッコのテキスタイルペーパーなどを使いました。
またおすすめなのが、三角帽子づくりです。画用紙を丸めて、かぶる部分を平らに切り、耳にかけるためのゴムをホチキスどめするだけ。みんなでつくると盛り上がります。
パーティ当日は日本人親子に集まっていただいたのですが、事前にしっかり伝えていたからか、「食べたくない」と泣きだす子はいませんでした。逆に「おいしい!」「もうないの~?」と、すっかりハマった様子の子も。
日本人にはなじみがない食材ですが、ちゃんとした手順で、みんなで食べるととても楽しいもの。
ぜひ、夏の風物詩のザリガニパーティにチャレンジしてみてください。