「家事はきちんとやるもの」という考えにとらわれていませんか? もし疲れてしまっているなら、もっと手抜き、息抜きをして暮らしをラクに楽しんでみてはいかがでしょう。
暮らしに関する雑誌を編集し、家事に関する著作もある一田憲子さんは、「そこそこきれいにキープできればOK」と言います。家事の上手な手の抜き方を教わりました。
2割のがんばりでよしとすれば、そこそこきれいをキープできる
一田さんのお宅はご覧のとおりすっきりと片づいていますが、「いえいえ、大ざっぱな人間ですから」と笑います。
仕事が立て込んでくると、あちこちにものが置きっぱなしになったり、掃除が行き届かなくなったりすることもありますが、そんなときも「最低限これだけは」という家事のルールを設けているのだそう。
「2割程度のがんばりでもよしとする。家事は毎日のことだけに、無理しないのも大切だと思います」
●ルーティンの掃除ができないときは最低限ですませる
「掃除は汚れてからやるより、ササッとでも毎日する方がラクと、掃除の達人に聞きました」
以来、毎朝30分のルーティンにしていますが、時間のないときはショートカット。
「ぞうきんがけなどはやらずに、ホコリを軽くはらって掃除機をかけるだけでこざっぱりします」
●重ねたり角をそろえるだけで「きちんと感」は演出できる
ダイニングテーブルの上で調べ物をしたり、仕事をして、作業途中でそのままにすることも。そんなときは、せめて重ねて角をそろえ、「きちんと感」を演出。
「見た目が整っていれば放置してるように見えない。こんなちっちゃなごまかしが得意になりました(笑)」
●からっと乾かすことさえできれば合格点
毎朝半身浴をして、そのまま風呂掃除に取りかかる習慣ですが、余裕がないときはフタをつっぱり棒にかけ、洗面器とイスを窓辺に干すだけに。
「洗いもふきもせず、干しておく。カビが生えてしまうとやっかいなので、とにかく乾かすことさえできれば合格点です」
●苦手な作業は極力避けるようにする
服をたたんだり、引き出しの中を整理するのが苦手という一田さん。押し入れの奥と手前に2本のポールを取りつけ、すべての衣類を下げるようにしました。
靴下や下着は、たたまず引き出しに投げ入れ方式。
「苦手なことは極力避ける方が、精神衛生上いいですよね」
●肉や魚は冷凍せずに使いきる
肉や魚は冷凍しない主義。
「肉は150~200gのパック、魚は2尾もしくは2切れずつが基本。安くても多めに買ったりはしません。小分けにして冷凍し、解凍する手間が大変だし、冷凍したまま忘れることも多くて。『ちょっと多い』と思っても、一度に使いきります」