家事がルーティン化していませんか? いつも同じ生活をしていると脳はさびつく一方。
買い物に行くとついムダづかいしてしまって、お金が貯まらない…。そんな悩みも、もしかしたら原因は脳が働いていないせいかもしれません。

「脳は基本的に買い物が好き。だからムダづかいしてしまうのです」と言うのは、脳の専門家である加藤俊徳先生です。

ムダづかいを防ぐ!ゲーム感覚でできる、脳を鍛えるトレーニング

ここでは、脳を鍛えるための、ゲーム感覚でできる簡単なトレーニングを教えてもらいました。
日頃からトレーニングすることによって、理解力や判断力がアップ。買い物前によく考え判断できるようになり、買いたい欲のままにムダづかいしたり、お店ですすめられるがままに買ってしまう…ということを防ぎます。その結果、自然にお金が貯まりやすくなり、認知症の予防にも。

●手指体操

左右の指に違う動きをさせることは難易度が高いため、絶好の脳のトレーニングになります。初めはうまくできなくてもいいので、ゆっくり正確に行いましょう。

手指体操1
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(1) 右手と左手で1本ずつずらしながら、指を折り曲げていく。右手の親指を折り曲げたら、次は、右手の人差し指と左手の親指を一緒に折り曲げる。それを順番に行い、終わったら、左右を入れ替えて行う。

手指体操2

(2) 両手を、ジャンケンのグーの形に握り、右手の親指と左手の小指を立てる。再び、グーに戻し、次は右手の小指と左手の親指を立てる。これを、左右交互に行う。

●ひとりジャンケン

ひとりジャンケン

ひとりジャンケンも、指先を動かすため、脳のトレーニングに最適。両手を使うので、右脳と左脳のバランスを整えます。

さらに、勝ち負けを考えなければいけないため、理解力や判断力を養うことができます。

(1) 両手でジャンケンをする。まずは右手が勝つように、右手がグー、チョキ、パーを出すとき、左手はチョキ、パー、グーを出し、右手が3回続けて勝つようにする。

(2) 次に左手が3回勝つようにグー、チョキ、パーと出してジャンケンをする。

(3) 慣れてきたら、右手をグー、チョキ、パーと出し、左手と交互に勝つようにする。さらに左手でグー、チョキ、パーと出し、右手と交互に勝つようにする。

●ネガポジおき換えクイズ

ネガティブな言葉を、別の角度から見てポジティブな言い方におき換えてみましょう。

たとえば、「わがまま」は「自分に正直」「主体性がある」、「ズボラ」は「おおらか」「細かいことを気にしない」などに言い換えることが可能。
脳のコミュニケーション能力をつかさどる部分が刺激され、相手のペースに巻き込まれてお金を使ってしまうのを防ぎます。

口うるさい、ガンコ、見栄っぱり、飽きっぽい、感情的、引っ込み思案、八方美人、お調子者などの言葉で試してみましょう。

●ダブル三題噺

うれしい気分になったり、悲しくて泣きたくなったり、心を揺り動かすことは、脳の感情のコントロールを担う部分を成長させます。
3つの単語を使い、楽しい話と悲しい話を1つずつつくりましょう。言葉を使う順番は自由です。

<例> 海 サンダル 赤

楽しい話…家族で海水浴に出かけた。新調した赤いサンダルを、みんなにほめられた。

悲しい話…海でクラゲに刺された。足が真っ赤に腫れ上がってサンダルも履けないほどだった。

(1) 猫 バッグ 花

(2) ランプ 音楽 階段

(3) 誕生日 クルマ 月

家族でお題を出し合っても楽しいですね。
ぜひ毎日トレーニングを続け、ムダづかいしない、貯まる脳を育ててください。

医師として認知症や発達障害に携わり、1万人以上の脳を分析。著書に『

今日からお金が貯まる脳トレ

』(主婦の友社刊)など