昨年SNSを中心に爆発的な人気となったタラコ入りのスプレッドをご存知ですか? パンやクラッカーに塗るだけでもおいしいほか、パスタに絡めたり、料理に“ちょいたし”したりするだけで、タラコの風味が味わえるというすぐれものです。

タラコ入りのスプレッド
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一般ユーザーのツイッターの投稿がきっかけで話題となり、カルディコーヒーファームでは売りきれ続出。なんと前年比で売上約6倍を記録した月もあるというから驚きです。

SNSに「#たらこスプレッド」のタグをつけて自作のレシピを投稿するのも人気に。勢いはまだまだおさまらず、コストコでも4個セットの販売が開始されました。

話題の「たらこスプレッド」のおいしい食べ方

そんな「たらこスプレッド」を、ESSE編集部でも実際に試してみました。

まずは、シンプルにパンに塗る食べ方。カリッと焼いたフランスパンに、たっぷりめに塗ってみました。ジュワ~ッ! とスプレッドがしみ込んで、見た目にもおいしそう。ひと口食べれば、まるで喫茶店の味です。

レンジで15秒チンした食パンに塗って食べる方法もおすすめ。通常のバターやマーガリンより、ふんわりやわらかくて伸びがよく、タラコの味をぞんぶんに楽しめます。

あえただけのタラコパスタもおいしい

パスタをゆでて、あえただけのタラコパスタもおいしい! のりをちぎってのせています。

ランチにはもちろん、飲んだあとのしめや、ちょっと小腹がすいたときの夜食にも大活躍しています。とにかくすぐつくれるのでラク! 鉄板の時短レシピです。

ポテトサラダに「たらこスプレッド」とマヨネーズを加えたもの

こちらはポテトサラダに「たらこスプレッド」とマヨネーズを加えたもの。いわゆる「タラモサラダ」が、かんたんにつくれます。ご飯にも、お酒のおともにもぴったり。酢を少しだけ加えると、味が引きしまってさっぱり食べられます。

広まるのに10年。工夫や口コミでコツコツと広げていく

日本人が大好きなタラコをマーガリンと合わせるなんて、そりゃ売れるでしょ! と思ってしまう「たらこスプレッド」ですが、じつは発売開始は2007年。つまりヒットまでに10年を要したそう。

「ここまで話題になったのは、ツイッターやインスタグラムの影響が大きかったですね」と話すのは、製造元のマリンフード・吉村専務。

1995年に発売され、今では同社のロングセラー商品である「ガーリックマーガリン」も、火がついたきっかけは、生協の「お客様カード」の投稿だったそう。
「新商品は毎年1000件以上試作して、ものになるのは1~2個という世界。さらに、そこから広まるのも時間がかかる、という認識です」

パッケージのわかりやすさ

大手企業に比べると、宣伝や広告にかけられる予算が限られているという同社。そこで大事にしているのが、パッケージのわかりやすさ。

「食べていただかないと良さがわからないようなアイデア商品が多いので、パッと見て『どうやって食べるか』がお客様に伝わるようにしています。それで、『たらこスプレッド』の箱にはアレンジ例の写真を載せています」

商品を使ったレシピは公式サイトでも紹介されていますが、じつはこれらのレシピ、すべて吉村専務が考案しているそう。

「何十年もレシピをつくってきましたが、最近はとにかく簡単につくれる料理が求められていると感じます。見ただけで、味が想像できるレシピであることも大事ですね。弊社の商品は凝った味が多いので、いつもの料理にちょっとたすだけで、違った味が楽しめると思います」

撮影当日は、盛りつけも全部自分でやっているそうです。

生だと長期間保存しにくいタラコ。それが、いつでも冷蔵庫から出してすぐに味わえるのはうれしい! おいしくて楽しいアイデア商品、ぜひ試してみてください。