「ときめくものを残して、あとは思いきって捨ててみる」という片づけメソッドで、多くの人に支持された近藤麻理恵さん。今はアメリカに活動拠点を移し、「こんまりメソッド」を世界中に発信しています。
「片づける」は、英語で「kondo」という動詞にまでなったというから驚きです。

ロサンゼルスで講演
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先日はロサンゼルスで講演も。最新著書

『人生がときめく魔法の片づけノート』

(扶桑社刊)も発売になるなど、その影響力は広がり続けています。

ここでは、そんなこんまりさんに、家のなかでつい増えがちな食器の片づけ方法について教えてもらいました。

増えがちな食器、使いこなせていますか?

食器が好きでついつい買ってしまう…という方は多いと思います。洋服と並んで増えやすいアイテムですよね。
私はもともと食器の数は少ない方で、アメリカに引っ越すときも、夫婦2人に必要最小限のものだけ持ってきたのですが、じつはそれで失敗をしているんです。

仕事の打ち合わせを自宅ですることになり、いらっしゃるのは2人くらいかと思っていたら、現れたのはなんと、8人。ティーセットがたりず、間に合わせでバラバラの食器を使ってお茶を出したら、なんとも統一感のないテーブルに…。
今後も人を招く機会が多いということもわかり、すぐにおもてなし用の白いカップ&ソーサーを8客購入しました(笑)。

ただ、それ以外の食器に関してはむやみに増やさないようにしています。
キッチンに備えつけの食器棚に収まるだけと決めていて、お皿もそろいのものは1セット家族分の4枚まで。シンプルな色柄を中心にし、ランチョンマットや箸置きで気分を変えています。

とくに箸置きが大好きで、これだけはいろいろもっているんです。食器は同じでも、小物でちょっと変化をつけるだけで、テーブルの印象が変わります。しかも収納スペースが小さくすむのもいいところです。

ときめきチェックで残した食器はどんどん使いましょう

アメリカの一般家庭はというと、食器の数は日本と変わらない印象ですが、全体的に大きかったり、分厚かったり、重かったり、ボリュームのあるものが多い気がします。
対して日本では、小皿や小鉢、中皿など小さめの食器を多くもつ傾向があるので、そこは違いますね。日本の方が、細かいものが多いだけにゴチャついて見えがちかもしれません。

(1)まずはひとつずつ手に取り、ときめくかどうかをチェックする

食器が増えすぎて、どうにかしたいという方は、まずはときめきチェックを。ひとつずつ手に取り、ときめくか、ときめかないかで厳選していきましょう。
このとき、無理して数を減らそうと思わなくても、ときめくなら取っておいてOKです。

(2)片づけを機に、特別なとき用のお皿を普段使いしてみる

ただ、残してはみたものの、使うのはいつも同じものばかりというケースをよく耳にします。
片づけを機に、これまで特別なとき用として眠らせていた食器もどんどん使ってみてください。いつものメニューでも雰囲気がぐっと変わって、食事の時間が一気にときめきますよ。

(3)ときめく食器は見てよし、使ってよしの美しい収納を心がけて

すごく大事で傷つけたくない、眺めていたい、というものなら鑑賞用として目に入る所に飾るのもありです。見えない場所にしまい込むのがいちばんもったいない。
私は、お気に入りのアンティークのティーカップをよく見える場所に収納して、見るだけでもエネルギーをもらっています。もちろん、これでお茶を飲めば、日々の疲れが癒やされてさらに幸せな気分に。ときめく食器に日々支えられていることを実感できます。

(4)素材別に収納すると、見た目がすっきり

ときめきチェック後は、皿、茶碗などカテゴリー別に収納しますが、さらに、ガラスっぽいものや土っぽいものなど、素材で分けると、見た目に統一感が生まれてすっきり。こまごまとした小物系も、引き出しをあけたときにときめくような状態できっちり並べます。
この、あけたときに「るん♪」とするかどうかは、とても大事です。

観音開きタイプの食器棚であれば、扉を全開にして眺めてみて、高さをそろえたり、向きをそろえたり…。小さなことなのですが、美しく収納することで、見てよし、使ってよしと、ときめき度がさらにアップするのです。
ここまでくれば、今あるものが大事になり、食器をむやみに増やす衝動買いはなくなります。ぜひ、ときめく収納も試してみてください。

わが家の食器たち

わが家の食器たち。派手な柄ものより、シンプルで控えめなデザインが好み。和洋中問わず、どんな料理にも合わせやすく重宝しています。

いろんなモチーフがある箸置き

いろんなモチーフがある箸置きは、ときめくものが多くてつい手が出てしまいがち。いつの間にか増えて、これはお気に入りの一部です。

近藤麻理恵さん